24、変なこと ページ24
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「じゃあ、もう一個変なこと聞いてもいい?」
『うん、』
すっかりクレープを食べ終わったAは、改めて安田さんに向き直る。
安田さんは少し自嘲気味に笑った。
「私って、林くんに好きになって貰えると思う?」
『え…?』
「ごめん、こんな事聞いて…」
今日の安田っちは何かおかしい…。
そう思いながらも、寂しそうに笑う安田さんから目が離せなかった。
さっきのように、「やっぱ忘れて!」と言われるが、彼女がこのまま放っておくわけが無かった。
『何でそんなこと聞いたの?』
Aは安田さんの顔を覗き込むようにすると、そっと手を握る。
優しく笑いかけられて、安田さんはやっぱり話したいと思った。
「だって…こっちは好きだけど、林くんはそんな事ないだろうし…。いつも怒ってばっかりだし、嫌われててもしょうがないなって…。」
『安田っち…』
「ほら…私、Aさんみたいに明るくないし素直じゃないし。」
Aは、前にもぺーやんに同じような相談をされたなぁ、と少し思い出してしまった。
似た者同士、やっぱりお似合いだと改めて思う。
謙虚すぎるのだ、この2人は。
それでも、この事実はAからは言えない。
その代わりに、彼女は2人を応援するのだ。
『安田っちはさ、嫌いな人を一緒に帰ろうって誘う?』
「え…?」
『ぺーやんは、怒られたくらいじゃ嫌いにはならないと思うよ?』
「そう…なのかな?」
『間違いないっ!』
「アホだしね、林くん。」
『そうそう!…って安田っち?!』
サラッとぺーやんをディスる安田さんだが、その顔はもう悩んでいる顔では無くなっていた。
ぺーやんはそんな事で人を…ましてや好きな人を嫌いになったりしない。
それはAが1番分かっていた。
『それに、怒るって相手が大切だからすることでしょ?怒ってくれる人って私は大事にしたいなぁ。』
「Aさんに言われると嬉しいな!」
『今日はデレ期?まぁでも、もうちょっと素直になってもいいとは思うけどねぇ〜。』
Aがニヤニヤしながら、安田さんに言う。
ツンデレだから、デレ期が嬉しいのだが、
毎日塩対応は、安田さん大好き人間の彼女にとって少し辛いようだ。
「不思議。Aさんに相談すると、悩みがちっぽけに思えるんだ!」
『そう?なら、良かった!』
彼女は相談上手(無自覚)。
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ミャウン☆ - 完結!お疲れさまです! (2022年4月5日 11時) (レス) @page50 id: a6f25af2cf (このIDを非表示/違反報告)
ミャウン⭐️ - 萌えますね❗️❗️ (2022年4月4日 12時) (レス) id: e85af83036 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 真柴白さん» コメントありがとうございます!この2人はくっつくのに時間かかりそうですよね(笑) (2022年2月25日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
真柴白 - 良かった…、くっついた。ホッとした…。 (2022年2月16日 1時) (レス) @page50 id: f25714efbe (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - ❄️Snow moon🌙さん» 東リべの中で1番好きなんです…笑 そうなんですよね…ペー安作品が少ないんですよね〜。コメントありがとうございます! (2022年2月1日 11時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2021年10月16日 16時