・慰留 ページ17
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急かす菜々子らに続き、ペリカン呪霊の方へと向かう夏油。
当選、五条がそれを見過ごすはずもない。
「このまま行かせるとでも?」
「やめとけよ」
次の瞬間、夏油の傍から巨大な一つ目入道の呪霊が姿を現した。
否、一体ではなかった。
悪鬼、餓鬼、
無数の呪霊たちが、一瞬で憂太たちを取り囲んでいる。
「かわいい生徒が、私の間合いだよ」
身構える憂太たち。
しかし、まともに相手をしようというには、あまりにも敵が多すぎる。
五条らが割って入ったとて、無傷で済む距離ではない。
目と鼻の先にいる夏油を、呪術師たちはみすみす行かせるしかなかった、が
呪霊たちを消したのは____________
Aだった。
「す、ぐる、またどこかに行っちゃうの、」
彼女の口から出た言葉はあまりにも弱々しい言葉だった。
夏油は、その言葉に一度足を止めるが、再び歩き始める。
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ、もう置いていかないで!!」
夏油の後ろ姿を見てAは必死に止める。
だが夏油は止まることなく歩きペリカン呪霊の足に掴まる。
去り際に此方を向き、「それでは皆さん、戦場で」と言って空へと飛び立っていった。
被害こそなかった。だが何もできなかった。
憂太も、真希も、棘も、パンダも。
空へと消えていく夏油たちの姿を、呆然と見送るほかなかった。
五条も同様、無言でその姿を見つめAを宥めていた。
Aだけ目から大粒の雫を溢していた、それは決して止まることがなかった。
遠く、遠く、羽ばたく呪霊が小さくなっていく。
けれど包帯に覆われた五条の視線はずっと、ずっと、夏油の魂の形を見つめ続けていた。
いつから、そうなってしまったのだろう。
どうして、そうなってしまったのだろう。
そんな答えは五条にとって夏油にとって、恐らくAにとっても_______問う間もなく明白だった。
それは、五条悟と夏油傑が、まだ未熟な学生だったころ。
高専在学時代。
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boiled大輪 - キャラ設定はよく作り込まれていていいと思います。設定の章を作るよりも本編のストーリーで夢主の個性を表現できたら良いでしょう。普段絵は描かれますか?もしお描きになっているのなら、ぜひ夢主の設定をイラストで見たいです。頑張って下さい!応援しています! (11月13日 16時) (レス) id: d00f9214d3 (このIDを非表示/違反報告)
boiled大輪 - 結末がよくわからなかった。改行が多すぎた。オリジナリティが薄く、原作のキャラの解像度が低い。CSSが見にくい。他にもっと拘るところがあると思う。もっと名作を読み、文オ力を上げるべきだと思う。おすすめは、太宰治の「人間失格」。 (11月13日 16時) (レス) id: d00f9214d3 (このIDを非表示/違反報告)
boiled大輪 - 端的に申し上げます。結末がよくわからなかった。何がどう狂っているのか、よくわからなかった。改行が多すぎた。オリジナリティが薄く原作のキャラの解像度が低い。CSSが見にくい。他にもっと拘るところがあると思う。もっと名作を読み、文オカを上げるべきだと思う。 (11月13日 16時) (レス) id: d00f9214d3 (このIDを非表示/違反報告)
雑草のかきあげ(プロフ) - シロツメココロさん» 宿儺オチですよぉぉぉぉ!!!!!応援ありがとうございます!!!! (2022年6月6日 16時) (レス) id: 202b153738 (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ(プロフ) - 宿儺オチだおっしゃぁぁぁぁぁぁ!!!!……ごほんっ。文才の高さに毎話驚かされるばかりです。更新をひっそりと応援してます (2022年6月5日 16時) (レス) id: d24c7f43b6 (このIDを非表示/違反報告)
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