汚れ役という名の引き立て役 sha ページ30
同じクラスになって、そろそろ一ヶ月が経とうとしている。未だに私はクラスの雰囲気に馴染めておらず、話す相手は隣の席の子ぐらい。
そして運の悪い事に今日は隣の席の子が休みということで、完全に私は孤立していた。
ひとりぼっちの私に話しかける子はいない。みんなグループを作り、群れている。どこかのクラスでは既にいじめがあるとか聞いた。それに比べたらこのクラスは、平和な方なのだろう。
ご飯を一人で食べるのも嫌なので、食堂に向かう。
あそこならパンくらい売ってるだろう。人目につかないところで食べればいいや。
財布を取り出し、教室を出る。
このまま家に帰りたい、そんな事を思っていた。
「な、なぁ、Aさん……であってる？」
突然話しかけられた。びっくりして振り返れば、そこには見知らぬ男子生徒。上履きを見る限り、同じ学年なのだろうけど、私は彼を知らない。
男子生徒と目が合う。明るい黄色の瞳が揺れていた。
「急でごめんな…。その……Aさんって部活やってる？」
「部活…？やってない、です」
そう答えると、彼の顔が明るくなった。
嬉しそうに��ほんま？！��と言う。
彼の覇気に気圧されて頷くと安堵した表情でこちらを見た。
「もし良かったらでいいんやけど、野球部のマネージャー、やって、くれませんか…」
俯いてそう言う彼の顔は先程とは違って赤くなっていた。
マネージャー、か。やった事ないけど少しだけ、興味はあった。本当に少しだけ。
「…是非、やらせて下さい」
小さい声で言ったつもりだったが、彼には聞こえていたようで。
「…！よっしゃ！！…あ、えっと…。きょ、今日の放課後、Aさんのクラス行くから。待っててくれへん？」
「わ、分かった」
じゃあ、と言って走り去った名前も知らない男子生徒。これからの事を予想もしていない私は、そのまま食堂へと向かって行った。
(シャオロン、Aさんに話しかけてきたん？)
(おん！出来たで！マネージャー勧誘もして来た)
(ずっと気にしてたもんなぁAちゃんの事。応援するから頑張れよ)
(…ありがとなぁ、シッマ、大先生)
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できるニート(プロフ) - 真由さん» ホントですか！そのコメントだけでも励みになります！更新頑張ります (2020年12月25日 12時) (
レス) id: ffbcb8a332 (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - 初コメ失礼します...！最新話が鬼っほど大好きです...解釈一致が凄いです...ありがとうございます...！！！ (2020年12月25日 11時) (レス) id: 045f50c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：できるニート | 作成日時：2019年9月1日 14時
