Der Zweck heiligt die Mittel. gr ページ23
てっきり彼の事だから、口撃で上手い具合に言い包められると思っていた。
私の予想に反して、彼は落ち着いていた。手に持っていた資料を読み終えて机に置き、私と目を合わせる。
「……理由を聞いてもいいか」
声は普段通りだった。
「…その…街で偶然、自分の噂を聞いてしまって」
「…ふむ」
「対して顔は整ってないのに総統の婚約者になるのは可笑しいとか、幹部の方々に媚を売りまくった尻軽女とか…。その、良くない噂を聞いて」
「それで？」
「国民からはそう捉えられてるんだ、って思って。元々立場の低い私が比べ物にならないくらい高い位置にいるグルッペンとは釣り合わないな、って思って」
「婚約を破棄したいと？」
紅い目は私をうつしていた。グルッペンの瞳にうつる私は、何とも言えない表情だった。
「そう、なる」
私がおずおずと頷くと、グルッペンは��成る程な��と相槌を打った。
「何故Aが危惧する必要がある。俺からAを迎えたいと願ったのだぞ？そんな反俗な奴等は相手にするな。俺はA以外と婚約する気はない」
口を挟む時間も無くグルッペンは言い切る。
私の事をちゃんと想っている。それだけでも嬉しかったのは確かだった。
「…ホント？」
「あぁ。生涯愛すと誓おう」
「…ごめんね。いきなり可笑しな事を言っちゃって」
「本当だ。驚きで心の中で一人議論が始まってたゾ」
杞憂だった。国民からの評価を過大化するのは良くない。
私は紅茶が注がれたティーカップを手に取り、一口飲んだ。
(あぁ、いきなり婚約破棄をしたいと言うから驚いたゾ。まぁどんな理由であれAを手離す気は無いけどな。それよりAを悪く言った奴は何処のどいつだ。俺が直々に手を下してやる。後でロボロ辺りに調べてもらおう。やっと見つけた俺のAなんだ。邪魔をする奴は容赦しない。それより先程のAの顔は可愛らしいな。笑ってる顔も良いが怯えてるのもまた一興だな)
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できるニート(プロフ) - 真由さん» ホントですか！そのコメントだけでも励みになります！更新頑張ります (2020年12月25日 12時) (
レス) id: ffbcb8a332 (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - 初コメ失礼します...！最新話が鬼っほど大好きです...解釈一致が凄いです...ありがとうございます...！！！ (2020年12月25日 11時) (レス) id: 045f50c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：できるニート | 作成日時：2019年9月1日 14時
