私だけが知っている gr ページ50
「＿＿以上が俺の公約だ」
そう自信満々な表情で言い切ったグルッペンは、あの邪悪な笑顔で生徒会長に立候補した男に視線をうつした。
グルッペンがマイクから手を離せば、大会なのではないかと勘違いさせるほどの歓声。
先生たちも、ライブ会場と思わせるほど大きな拍手をグルッペンに贈る。
私も、後ろの方で小さく拍手を贈っていた。
グルッペンの姿を目で追っていればふと彼と目があった。グルッペンは目を細めてやんわりと私に笑いかける。
私もそれに応えるよう、小さく手を振った。
「ねぇ！今グルッペンが私に向かって笑いかけてくれたんだけど！」
と、私の前にいた女の子が騒ぎ始めた。
「嘘でしょ！なんでアンタみたいなブスに……あ。」
「今、私のことブスって言ったでしょ！」
「事実じゃない！」
「どっちもブスだよ」
愚かな喧嘩が目の前で始まる。それを止める者なんていない。面白半分で見に来た生徒たちが群がってきた。
私はその場から離れるよう、体育館を後にした。
生徒会室に入れば、グルッペンが疲労を露わにした顔でパソコンの画面を眺めている。
「お疲れ様」
そう声をかければ、グルッペンは顔を上げ「あぁ」と深い息と共に吐いた。
「随分お疲れなんだね。仕事、私がやっておこうか？」
「いや、大丈夫だ。アイツも懲りない奴だなとつくづく思ってな」
"アイツ"とはグルッペンに対抗心を燃やしている生徒である。何度も何度も生徒会長に立候しているが、惨敗だ。私のクラスでも"アイツ"は不評である。勿論、私も"アイツ"は大嫌いだ。
「そんな事よりA。こっちに来てくれないか」
「…うん、いいよ」
グルッペンの元に寄れば、彼は大きな手で腰を抱き、自らの膝に私を乗せた。そして一回り大きなその手で後ろから私を抱きしめる。
首元に顔を埋め、小さくため息をついたグルッペンを、私はただ感じていた。
「…A。こんな俺を、ずっと好きでいてくれるか？」
「何言ってるの。私はグルッペンのこと、愛してるよ」
そう言えばパソコンの画面越しでグルッペンと目が合う。さっきのように微笑され、私も同じように微笑した。
「…そうか。今更聞く必要は無かったな。A、もう少しこの状態でいてもいいか？」
「いいよ。グルッペンの気がすむまで、ずっと…」
ギュッと抱きしめられる力が強くなる。
他人から見ればグルッペンと思われないだろう。
こんな彼を、私だけが知っている。
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未来(プロフ) - 初めましてぴくんとグルなんちゃらに性癖ぶち抜かれました (2019年5月22日 23時) (
レス) id: a2cb6e73c5 (このIDを非表示/違反報告)
うえちゃん(プロフ) - クズ先生好きなんじゃあ.....(^q^) (2019年5月9日 20時) (レス) id: 19511bfef8 (このIDを非表示/違反報告)
つらら@ちゃげっ娘。(プロフ) - すっごい面白いです！どの話も凝ってて読んでて楽しかったです！リクエストしていいですか？今までにないくらいのクズっぷり発揮してる大先生が見たいです！地雷に触れるなら嫉妬しょっぴくん可愛かったんで嫉妬大丈夫お願いします！ (2019年5月9日 3時) (レス) id: 9e136fef77 (このIDを非表示/違反報告)
レノ(プロフ) - エミさんの話めちゃくちゃ良かったです！その文才分けて欲しいですwまたまたリクエストになるんですが嫉妬ショッピ君とキス魔ロボロをお願いしたいです！ (2019年5月6日 23時) (レス) id: cf5e9d323f (このIDを非表示/違反報告)
レノ(プロフ) - リクエストに答えていたたぎありがとうございます！連続リクエストになりますが夢主を慰めるエミさんをお願いいたします！ (2019年5月5日 23時) (レス) id: cf5e9d323f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：できるニート | 作成日時：2019年5月3日 21時
