契り os ページ40
私の国は負けた。我々国との戦争で惨敗。国は白旗を上げ、我々国の植民地になった。
我々国曰く、反旗を翻す行動さえしなければ普通の日常を送らせてくれるとのこと。
敵国の支配下にいる今、私たち国民は怯えて生活する他なかった。
自国に我々国の兵たちが見回りをしている。いつどんな事が起こってもいいように、用意周到に銃をホルダーに差して。さらに我々国の幹部たちも、ここへ足を運んでいる。
風の噂で今日はオスマン様がここに訪れているらしい。機嫌を損ねれば胴と首は一瞬にして離れるのだろう。
心底怖いと思いながら、いつも通り仕事を進めた。
私は自営業の甘味屋を営んでいる。お客に料理を運ぶ、注文を聞く、作る、勘定の支払い。私に任されてるのは主にこれらだ。
チリンチリンと鈴の音と共に足を踏み入れたお客は、我々国の幹部の一人、オスマン様だった。
よりによってなんでここに。
グッと気持ちを抑え、一人でやってきたオスマン様の元に足を進める。
「＿＿＿いらっしゃいませ、オスマン様。ここにお越しくださり誠にありがとうございます。とても幸甚に存じます」
恰も練習されたような挨拶を投げつければ、ニコニコとした笑顔で「堅苦しいのは嫌いめう」と釘をさされた。
「っ…！」
見透かされたのが恥ずかしくて、思わず睨みそうになった。だが店の外でこちらを監視しているオスマン様の兵たちが視線を向けている。
なんとか抑えて、お客にいつも出している季節に合う飲み物を差し出した。
「どうぞ、堪能して下さい」
コースターに置いてさっさとキッチンに戻ろうとする。
＿＿＿だがオスマン様に手を掴まれて、その行動は儚く散った。至近距離で見つめられ、オスマン様の顔が近付く。
「ようやく会えた…。ずっと会いたかった…」
「え？」
「ここは行きつけのお店なんや。紅茶と合うし、お茶会にはぴったりめう。それに、Aちゃんに一目惚れしたから」
「一目惚れ……」
オスマン様の目が優しく細められた。白くて細い手が頬に触れ、唇に触れる。
「こうやって直接触れてる事が出来るのも、夢みたいや。この唇に、何度齧り付きたいと思ったか…」
唇をなぞられ、今度は髪に手が伸びる。優しい手つきで髪を弄んだ後、オスマン様は離れた。
「まぁそういう事だから。Aちゃん、俺のものになってね＿＿＿」
手の甲に軽く口づけをし、オスマン様は甘味を注文し始める。
今の私にはそれを聞きとる余裕すらなかった＿＿
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未来(プロフ) - 初めましてぴくんとグルなんちゃらに性癖ぶち抜かれました (2019年5月22日 23時) (
レス) id: a2cb6e73c5 (このIDを非表示/違反報告)
うえちゃん(プロフ) - クズ先生好きなんじゃあ.....(^q^) (2019年5月9日 20時) (レス) id: 19511bfef8 (このIDを非表示/違反報告)
つらら@ちゃげっ娘。(プロフ) - すっごい面白いです！どの話も凝ってて読んでて楽しかったです！リクエストしていいですか？今までにないくらいのクズっぷり発揮してる大先生が見たいです！地雷に触れるなら嫉妬しょっぴくん可愛かったんで嫉妬大丈夫お願いします！ (2019年5月9日 3時) (レス) id: 9e136fef77 (このIDを非表示/違反報告)
レノ(プロフ) - エミさんの話めちゃくちゃ良かったです！その文才分けて欲しいですwまたまたリクエストになるんですが嫉妬ショッピ君とキス魔ロボロをお願いしたいです！ (2019年5月6日 23時) (レス) id: cf5e9d323f (このIDを非表示/違反報告)
レノ(プロフ) - リクエストに答えていたたぎありがとうございます！連続リクエストになりますが夢主を慰めるエミさんをお願いいたします！ (2019年5月5日 23時) (レス) id: cf5e9d323f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：できるニート | 作成日時：2019年5月3日 21時
