屑の具現化 ut ※リク ページ25
鬱が私に冷たい。最近そう感じるようになった。付き合い始めて一年僅かだが、私は彼の事が大好きだし彼も私のことを愛してると言っていた。
倦怠期でもきたのだろうか。そんなの、嫌だ。
今日も個別でご飯を食べ、鬱は動画の撮影と言って部屋に篭る。私もあした早いからと言って、部屋に向かった。
鍵を閉めてベッドに寝転んだ時、鬱の声が耳に聞こえてきた。
「あー最近なんか飽きてきたわ。A」
心臓を握り締められている感覚に陥った。ギュッと手を握って"そんなことない"と自己暗示をする。
だが鬱はそんな"自己暗示"という都合のいい言葉を簡単にも壊していった。
「仕事でこっちは疲れてるのに、構ってくれと言わんばかりの言葉。態度。構ってあげれば何が不満なのか分からんけど、すぐ不貞腐れる。面倒やわぁ」
「最初は清楚で上品な奴思ったのに、期待を裏切られたわ…。Aに告白したのも心底後悔してるで、ほんま。今はもうアイツに興味ないし、そろそろ別れようかと考えてるんよ」
「…ッ」
無意識に流れる涙が、私の口に侵入する。塩の味がした。
「女と居ればすぐ浮気。Aが男といて問い詰めたらダメなの?って一点張り。この差は何なのか分からんわ。女と接する事は日常的にあり得るやろ。ましてや仕事やし。ホンマに阿保なんかなぁ」
やめて。それ以上言わないで。
「もう正直、アイツとは身体だけの関係やで。激しくすればあんあん喘ぐ、ただの雌豚になるからおもろいで。キリのいいところで、別れ話切り出さんとなぁ」
「…すまんなシッマ。こんな愚痴言って。シッマも悪い女に捕まるんじゃないんやで?Aみたいな女にはな」
乾いた笑いをする鬱の声が、遠くで聞こえたように感じた。
鬱への想いは一方通行だった。あんな風に思われてたなんて。
嗚咽をシーツで抑えながら、私はベッドの上でうずくまる。
もう良い。もう充分だ。
鬱が私の事をどう思っているか、完全に把握した。私に非があるのは認める。鬱の理想の人になれなかったのは認める。
だからせめて、都合のいい女でいさせて。
ちゃんと、私のほうから離れてあげるから___
______
つらら@ちゃげっ娘。さんリクエストありがとうございます!
ちょっとシリアス(?)暗め(?)な感じになってしまいました((
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未来(プロフ) - 初めましてぴくんとグルなんちゃらに性癖ぶち抜かれました (2019年5月22日 23時) (レス) id: a2cb6e73c5 (このIDを非表示/違反報告)
うえちゃん(プロフ) - クズ先生好きなんじゃあ.....(^q^) (2019年5月9日 20時) (レス) id: 19511bfef8 (このIDを非表示/違反報告)
つらら@ちゃげっ娘。(プロフ) - すっごい面白いです!どの話も凝ってて読んでて楽しかったです!リクエストしていいですか?今までにないくらいのクズっぷり発揮してる大先生が見たいです!地雷に触れるなら嫉妬しょっぴくん可愛かったんで嫉妬大丈夫お願いします! (2019年5月9日 3時) (レス) id: 9e136fef77 (このIDを非表示/違反報告)
レノ(プロフ) - エミさんの話めちゃくちゃ良かったです!その文才分けて欲しいですwまたまたリクエストになるんですが嫉妬ショッピ君とキス魔ロボロをお願いしたいです! (2019年5月6日 23時) (レス) id: cf5e9d323f (このIDを非表示/違反報告)
レノ(プロフ) - リクエストに答えていたたぎありがとうございます!連続リクエストになりますが夢主を慰めるエミさんをお願いいたします! (2019年5月5日 23時) (レス) id: cf5e9d323f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:できるニート | 作成日時:2019年5月3日 21時