もう１人の俺 (ページ20)

今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:15,816 hit

#19 ページ20

望side

ノゾムの声が聞こえんくなって

俺はまた真っ暗闇の中に１人だけ。

？『…望』

聞いたことある声がする

っあ！流星や！！

その瞬間、

目の前がパッと明るくなった。

「んん…」

流星「望！！」

「りゅ…せ…」

母「望…！手術終わったで。」

「おか…ん…」

大毅「ははっよかった、無事終わって」

「しげ…」

あれ…？

俺、なんか夢見てたよな？

なにか大事なことを忘れてる気ぃすんねん

大事なこと…

っあ！

「流星…俺、夢ん中で"もう１人の俺"と会ってん。」

流星「っ！望…ごめん、お前が手術嫌がると思って言わんかった。

お前が心臓もらったんは

もう１人のお前や。」

「…やっぱり」

いつの間にか、

病室には俺と流星だけになっとった。

「なぁ流星」

流星「ん？」

「ノゾムに会いたい」

流星「…は？」

「"もう１人の俺"に会いたい。」

流星「…会うことはもう出来へん。けど」

「けど…？」

流星が腕時計をタッチすると

画面が浮き上がってきた。

流星「これに、話しかけてみ？」

「うん…」

もうなんか

あの流星がこんなこと出来るんやっていう事と

この技術に付いていかれへんけど

「ノゾム…？」

恐る恐る

ノゾムに話しかけた。