俺に関わってくれた人へ。

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side Akito







橙「あ、あのｯ！！」


看「やっぱり、桐山さんの…」


橙「はいｯ、大毅は…？」


看「今、処置を受けています。そちらに掛けてお待ちください。」





指さされた待合室の椅子に座ったものの、全然落ち着かんくて

ずっとウロウロしとったと思う。





なんであんな元気な大毅が…


受験勉強いうて部屋にこもっとったものの、特に変わったことはなかったはずやし







黄「桐山s…やっぱり照史か。」


橙「じゅｯ淳太くん」





淳太くんは大学の先輩で、小児科医。



再会を喜べたらええねんけど、そんな時やない。







黄「大毅くんについて説明するから、こっちに。」








応接室に通されて、淳太くんと向かい合う。


こんな状況、ドラマでしか見たこと無かったし、不安で仕方なかった。







橙「あの…大毅は」


黄「照史、最近、大毅の様子どうやった？」


橙「っ、普通、やったと思う…」





淳太くんは、一息付き、大毅の検査結果を告げた。






黄「白血病、です。」


橙「…え、？」






白血病____




ガン＝死



不謹慎にもこの方程式が頭の中をぐるぐる回った。







黄「大毅くん、ずっと微熱出てたみたいやで。」


橙「…っ、」







なんで気付いてあげられへんかったんや




ええオトンなのかな、なんて思っとった自分を殴りたかった。







橙「俺、オトン失格やな…」


黄「照史も、忙しかったんやろ」






淳太くんはそう慰めてくれてんけど


大毅の異変に気付いてやれんかったことが、悔しくて。






黄「照史、ここから、やで。」





背中を押されて、大毅のいる病室のドアを開けた。







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