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side.N
学校生活を送る中で一番騒がしい時間は翔ちゃんや相葉さん達と過ごす昼飯の時間。
俺と潤くんはどうでもいい話なんかして騒ぎはしないんだけど相葉さんはずっと一人で喋ってる。
風間くんや翔ちゃんはその煩さにも慣れたみたいだけど、未だに潤くんは相葉さんの事を天然だと思ってるらしい。
「でも、相葉さんって天然じゃないの？」
「天然と言えばそうなるんだろうけど、俺からしたらただのうるさいバスケ馬鹿ですよ」
「その言い方」
潤くんと会話しながらチラッと横目で確認するのは翔ちゃんの事。大抵は風間くんと話している事が多いのだが、いつになく今日はよく笑っている印象だ。
「翔ちゃん、そこの卵取って」
「了解って、ほんとに雅紀はよく食うな」
相葉さんは自分の弁当箱を翔ちゃんに渡して、その間にも炒飯を口に入れている。
毎日の事だけど潤くんが作って来てくれているお弁当はめちゃめちゃ美味いわけで。唐揚げが入っていた日には殆どが相葉さんのお腹に収まる。
まぁそれでいて馬鹿にみたいにスタイルが良いんだから羨ましいったらありゃしない。
「そう言えば大野さん個展開くんでしょ？」
「あれ？誰から聞いたの？情報早いなぁ」
潤くんの問に翔ちゃんが自分の事のように嬉しそうな顔をしながら笑う。
「朝、相葉さんから聞いたけど？」
松潤の正直な答えを聞いて翔ちゃんが相葉さんを見ると不自然にその目を逸らす。
「雅紀ってば、智くんから聞いたの？」
「ごめん翔ちゃん！朝メールが入ってて俺、超嬉しくて気付いたら松潤に言っちゃってた」
顔の前で手を合わせながら申し訳なさそうに翔ちゃんを見ている。そんな相葉さんを見て自分は何にも悪くないのに一緒に悲しい顔をしてる潤くん。
もう俺と風間くんはこの絵面が面白すぎて笑いを堪えるのに必死。
「雅紀、ねぇ雅紀ってば」
翔ちゃんに名前を呼ばれようとも何故か全く顔を上げない相葉氏に風間くんが肩に手を置くと漸くゆっくりと顔を上げた。
「なに？俺がそんな事で怒ると思ってたの？」
「いや、そういう訳ではなくて」
俺からしたらその発言の方が気に触りそうだけど、優しい翔ちゃんは全くそんな気は無いようだ。
まぁ、そもそも翔ちゃんが怒ってる姿なんて一度も見た事ないぐらいですからね。
「皆んなにも来て欲しいって言ってたよ」
「うん、絶対行く！」
切り替えの早い相葉さんは俺の肩をがっしりと掴むと「凄いね、大ちゃん」と笑った。
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作者名：未翔
| 作成日時：2020年3月8日 20時
