39 予期せぬ誘い。 ページ9
side.S
和と２人。
それは俺にとっては本当にかけがえのない大切な時間だった。
「翔ちゃん、そろそろ行こ？」
俺の部活終わり。
いつもの様に横に並び家路を辿る。
「で、今日はどこ行くの？」
「んぅ、、また俺ん家来る？
何なら夜ご飯作るし」
和は付き合っても変わらず俺に接してくれる。
ただ一つ変わった事といえば、よく家に上げてくれるようになった。
ファミレスやカラオケに溜まってばかりの俺達だったけど、最近は専ら和の家に行っている。
「いいの？」
「もちろんです」
「じゃあ…お言葉に甘えて」
俺としては和と少しでも長く同じ時間を過ごせるのはこの上なく嬉しい。
それに和の料理は本当にレストランで出てくる様な代物ばかりだからホントに楽しみの一つだったりする。
「和、チャンネル変えていい？」
「良いですけど、またニュース見るんですか？」
「うん、、」
「ホント好きですよね〜」
２人で美味しい料理を食べながらテレビから流れてくる情報に耳を傾ける。
俺達はどちらかというと大袈裟にイチャつく方ではないと思っている。
まぁ突然のキスは除くけど。
こういうまったりとした空間が案外落ち着くんだよな。
「ねぇ今度遊園地でも行かない？」
だからこそ、和からそう誘って来たのには驚いた。
夜ご飯を食べ終えてソファーで２人してくつろいでいた時に掛かった誘い。
もちろん行かないなんて選択肢はないのだけれど和の性格上幾つか不思議な点もある。
「いいけど……和、大丈夫？
酔いやすいでしょ？」
どうしたんだろうと思う反面、素直に喜んでいる自分がいた。
「大丈夫です。
そんな酔うヤツには乗りませんから」
まぁ俺も絶叫系とか苦手だしな。
「ありがとね、和。楽しみにしてる」
「じゃあ、、そろそろ帰るね。
ご飯、美味しかった。ありがとう」
そう言っていつもの様に和の家を出ようとした時だった。
和からまたしても予想外の誘いがあったのは。
「翔ちゃん……今日泊まってかない？」
「えっ？」
いきなり掴まれた腕にもその言葉自身にも驚きが隠せない。
俺が固まっているのを他所に和は余裕の笑みを浮かべていた。
「大丈夫。優しくするから」
これだけで納得出来る俺も俺なのかな。
でも和を感じられる喜びは涙が溢れて止まらない。
「翔ちゃん、、愛してるよ」
「ん……俺も」
重ね合わせる事に抵抗はなかった。
ただ、自分の想いが満たされていくのを感じるばかりだった。
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未翔(プロフ) - 櫻華さん» 感想、ありがとうございます！更新はスローペースとなるかもしれませんが、出来る限りしたいと思っておりますのでこれからも宜しくお願いします。 (2019年3月9日 23時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
櫻華(プロフ) - 移行、おめでとうございます。駆け足になってしまいましたが拝読しました。2人の…特に翔さんの心のうちに何があったのか気になります。それを知っての二宮さんの行動も今からドキドキしています^^* (2019年3月9日 23時) (レス) id: 643a141105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2019年3月9日 20時
