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「まあ、俺達は翔ちゃんがなんで
うちのクリニックで勤めることになったか
知っているからフェアじゃないけど、
できるだけお互いの過去は詮索しないように
するのが暗黙の了解だからさ。
特に大ちゃんの過去とかね」
「えっ、でも俺、大野先生の経歴聞いちゃっ
たんですけど。たしか外人部隊で軍医をやっ
ていたって」
「……それ、誰から聞いたわけ？」
「奈美さんからですけど……」
「そう。ちなみに俺が聞いた時は自衛隊の
レンジャー部隊を除隊後、医学部に入り直し
たって言ってたな」
「はぁ？」
意味が分からず、櫻井は呆けた声をあげる。
「潤ちゃんの時は、紛争地の孤児で日本に
密入国して戸籍を買ったって言っていたし
にのちゃんに至っては忍者の末裔で子供の
時から忍術を叩き込まれたって聞いたはず」
「じゃあ全部……」
「そう、全部でたらめ。
大ちゃんの本当の経歴は誰も知らないの」
「なんですか、……それ」
櫻井は脱力感を覚えて天井を仰ぐ。
「俺達にとって重要なのは大ちゃんの過去な
んかじゃないってことだよ。いま俺達を受け
いれて、居場所をくれる大野智っていう人が
いる。それだけで十分なんだよ」
「居場所……」
櫻井は口の中でその言葉を転がす。
雅紀は微笑むと、ティーカップの紅茶を
飲み干した。
「さて、いつまでも、うだうだしていても
仕方ないし、とりあえず車に戻ろう。放って
おくとにのちゃんと潤ちゃんがイチャイチャ
しだすかもしれないし」
「いや……そんなことないと思いますけど」
「えっ、密室に二人きりだよ。
何が起こっても不思議じゃないでしょ」
「……いや、不思議ですよ」
「そうなの？つまんないの」
雅紀は心の底からつまらなそうに
つぶやきながら出口へと向かった。
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あきら(プロフ) - 初めまして楽しく拝見してます。リクエスト募集中と云う事なので、私は山担なのでそれも赤さんを全力で守る青さんが大好きです。なので赤さんが弁護士で危険な案件に係わって、それを元刑事の青さんが助ける!サスペンスドラマ大好きなので、ハラハラドキドキしたいです (2021年9月23日 18時) (
レス) @page47 id: 0cb62e1ff0 (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - いちごさん» 嬉しすぎます！お気になさらず、ぜひ是非楽しんでいってください！ (2021年9月23日 17時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - ありがとうございます。作品とても楽しくて夢中になって読ませて頂いていました。そそそそれなのに。本当にごめんなさい。 (2021年9月21日 20時) (レス) id: f705c60b1b (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - いちごさん» 全然大丈夫です！！評価ボタンを押そうとして頂いただけで幸せです👏🏻 (2021年9月21日 18時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 10を押そうとした時猫が来て手が滑りました。ごめんなさい。 (2021年9月21日 14時) (レス) id: f705c60b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2021年5月25日 21時
