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「えっと、後藤田貿易は主に東南アジアから果物、調味料、装飾品の輸入をしているみたいですね。従業員は30人ぐらいの小さな会社だってさ」
ソファーの背もたれに体重をかけながら
二宮が面倒そうな口調でつぶやく。
ランジェリーパブで角刈りの男の情報を手に
入れた２日後の昼、大野クリニックの
スタッフ６人は地下にあるバーで、喫茶梓の
マスターが作ってくれた昼食のサンドイッチ
を食べながら情報の整理をしていた。
「それで、鍋島って男は本当にその会社の
役員だったのか？」
卵サンドを片手に大野が訊ねる。
二宮は隣に座る松本の口元に耳を寄せた。
「いや、そもそもそんな小さな会社に常務な
んていないってよ。ねえ、潤くんさあ。そろ
そろ自分で喋ってくれない？
面倒くさいんだけど」
二宮がため息交じり言うが、松本は弱々しく
首を左右に振るだけだった。
昨日一日で松本は後藤田貿易という会社につ
いて調べたらしいが、その声はなぜかいつも
以上に小さくほとんど聞き取れないため、
二宮が通訳するはめになっていた。
「松本先生、大丈夫なんですか？」
櫻井は隣のカウンター席でツナサンドを
ぱくついている雅紀に声をかける。
「ああ、いつものこと。ノリノリモードにな
った後は３日くらい、いつもより更にテンシ
ョンが低くなるんだよね。にのちゃんの催眠
ドーピングの反動みたいなものかな」
雅紀は楽しげに言うと、手にしていた
ツナサンドを口に押し込んだ。
反動って、大丈夫なのだろうか？
櫻井はうなだれる松本に
憐憫の視線を向ける。
「それじゃあ、その鍋島っていう人、全然
その会社に関係なかったってことですか？」
カウンターの中で全員分の紅茶を淹れている
奈美が訊ねる。
「東南アジア貿易……か」
大野が難しい顔をしてつぶやいた。
「ん、どうしたの大野さん。
難しい顔してさ」
二宮が声をあげる。
「古手川さんが言っていただろ。藤原が拉致
されたときの拳銃が東南アジアから輸入され
ていたものだって」
大野はあごを撫でた。
「偶然じゃないの？東南アジアと取引してい
る会社なんて腐るほどあるでしょ。鍋島って
男がホステスの気を引くために、でたらめな
名刺を作ったんじゃない？」
口の中に残っていたツナサンドを飲み込んだ
雅紀は、指を舐めながら言った。
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あきら(プロフ) - 初めまして楽しく拝見してます。リクエスト募集中と云う事なので、私は山担なのでそれも赤さんを全力で守る青さんが大好きです。なので赤さんが弁護士で危険な案件に係わって、それを元刑事の青さんが助ける!サスペンスドラマ大好きなので、ハラハラドキドキしたいです (2021年9月23日 18時) (
レス) @page47 id: 0cb62e1ff0 (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - いちごさん» 嬉しすぎます！お気になさらず、ぜひ是非楽しんでいってください！ (2021年9月23日 17時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - ありがとうございます。作品とても楽しくて夢中になって読ませて頂いていました。そそそそれなのに。本当にごめんなさい。 (2021年9月21日 20時) (レス) id: f705c60b1b (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - いちごさん» 全然大丈夫です！！評価ボタンを押そうとして頂いただけで幸せです👏🏻 (2021年9月21日 18時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 10を押そうとした時猫が来て手が滑りました。ごめんなさい。 (2021年9月21日 14時) (レス) id: f705c60b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2021年5月25日 21時
