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「それも一つだけど、それよりもずっと
刺激的なこともやっているんだ、俺達。
翔ちゃんが勤めるようになってからは
まだないけど、そのうち分かるよ」
「はあ……」
やはりよく意味が分からず、
櫻井は曖昧に頷く。
「まあ、このクリニックのスタッフは
大ちゃんの『冒険仲間』ってところかな」
雅紀は柏手でも打つかのように
両手を合わせた。
冒険仲間？
櫻井の困惑がさらに深くなっていく。
「というわけで、翔ちゃんは
大ちゃんの『冒険仲間』に認められた
んだから、もっと自信持っていいんだよ。
なかなか大ちゃんのお眼鏡にかなう人って
いなかったし。これまで10人近くの
ドクターが推薦されてきたけど、全員
最初の面接で落とされてたんだよ」
「えっ、そうなんですか?!」
意外な情報に櫻井は
目をしばたたかせる。
「このクリニックでオペができるの
って大ちゃんと俺だけだったじゃん。
それだと余裕がないから、前々から
もう一人外科医が欲しかったんだよね。
けどここって、絶対
秘密を守らないといけないから、
適当には人を雇えないでしょ」
「それなのに、どうして俺を？」
「大ちゃんが気に入ったからじゃない？
それに、にのちゃんが信頼に足る人物だ
って面接で判断したしね。
まあ話は戻るけど、このクリニックの
スタッフは皆んな過去に色々あって、
ここ以外に居場所がない人間だからさ。
翔ちゃんと同じようにね。だから、
変に気後れする必要なんてない」
「……雅紀さんも、
昔なにかあったんですか？」
櫻井が訊ねると、
雅紀は唇の前で人差し指を立てる。
「過去を詮索するなんて野暮だよ」
冗談めかして言う雅紀の表情に、
一瞬だけくらい影がさしたのを見て、
櫻井はそれ以上質問出来なくなる。
その時、扉が開く音が聞こえてきた。
見ると、奈美が店の奥にある扉から
顔を覗かせていた。
地下のバーと同じように、その奥は
このビルの5階から地下2階までを
貫くエレベーターが隠されている。
「雅紀さん、あっ、櫻井さんも
一緒なんですね。ちょうど良かった。
いま連絡しようとしていたところなんです」
奈美はにっこりと微笑む。
その笑顔に櫻井の胸の中で心臓が
小さく跳ねる。
「おはよう、奈美さん。
えっと、俺に連絡って何かあったの？」
軽く声を上ずらせながら、
櫻井は訊ねる。
「智さんが、スタッフ全員で患者さんの
診察に行こうって言ってるんです」
「あ、全員集合ってことは『あれ』かな？」
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未翔(プロフ) - あきさん» 読んで頂いてありがとうございます！ここから更に急展開ですのでお見逃し無く！！ (2021年5月25日 22時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - shioribaron0307さん» ありがとうございます！ (2021年5月25日 22時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - うわぁ〜急展開！！ワクワクしますね。続きを楽しみにしてます。 (2021年5月25日 15時) (レス) id: de45e6159d (このIDを非表示/違反報告)
shioribaron0307(プロフ) - お話面白かったです。続き楽しみにしています！ (2021年5月22日 14時) (レス) id: 7628593eb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2021年5月15日 12時
