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まさは地方から一人旅行で東京に出て来て
いて、前々から興味のあったクラブに
来てみたが、勝手が分からず困っていた
ところで正平と会ったということだった。
いつの間にか二人は、恋人のように
寄り添いながら会話を重ねていた。
「あら、もうこんな時間ね。
そろそろホテルに戻らないと……」
二人で語らいはじめてから一時間ほどした頃
まさは腕時計に視線を落としてつぶやいた。
「え、もう？なんだよ、夜はこれから
じゃねえか。もう少し良いだろ」
正平はまさの手に触れる。
まさは形のいい眉を八の字にして
考え込みはじめた。
「なら、私の部屋で飲み直さない？
ルームサービスでも取って……」
正平の耳元に口を近づけ、まさが囁く。
柔らかい吐息が耳朶をくすぐり、
正平の背中に妖しい震えを走らせた。
「え、えっ、それって……」
「私が泊っているホテル、ここから歩いて
すぐの所にあるの」
まさは軽く頬を赤らめながらはにかむ。
予想外の展開に正平は言葉が継げなくなる。
「ベッド、……セミダブルだから。
二人ぐらいなら眠れるわよ」
まさが恥ずかしそうに言うのを見て、正平は
下半身が熱くなっていくのを感じた。
「じゃ、じゃあそうするか」
かすれた声で言うと、正平は慌てて
席を立つ。
まさも席を立つと、正平に寄り添い腕を
絡めてきた。
心臓の鼓動が加速する。
いまこの場でまさを抱きしめたいという
欲求に正平は必死に耐える。
正平とまさは出口に向かって歩き出した。
・
クラブを出た正平は、
まさに連れられるままに六本木駅から５分
ほどの所にある超高級ホテルの前についた。
40階はある高層ホテルを見上げ、
正平は口を半開きにする。
「まさが泊っているのって、ここかよ？」
「ええ、そうよ。行きましょう」
呆然とする正平をうながして、まさは
悠然とホテルの入り口に入っていく。
恭しく頭を下げるホテルマンに優雅に会釈を
すると、まさは大理石で敷き詰められた
ロビーを進んでいく。
場違いな場所にいるという自覚で体を小さく
しながら、正平はまさとともにフロントの
前を通過し、エレベーターホールへと
やってきた。
「……まさって、金持ちなんだな」
エレベーターを待ちながら正平がつぶやく。
まさは人差し指を正平の唇に当てる。
「いまはそんなこと関係ないでしょ。
今夜は楽しみましょ」
ポーンという音が響き、
エレベーターのドアが開く。
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未翔(プロフ) - あきさん» 読んで頂いてありがとうございます！ここから更に急展開ですのでお見逃し無く！！ (2021年5月25日 22時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - shioribaron0307さん» ありがとうございます！ (2021年5月25日 22時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - うわぁ〜急展開！！ワクワクしますね。続きを楽しみにしてます。 (2021年5月25日 15時) (レス) id: de45e6159d (このIDを非表示/違反報告)
shioribaron0307(プロフ) - お話面白かったです。続き楽しみにしています！ (2021年5月22日 14時) (レス) id: 7628593eb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2021年5月15日 12時
