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結局、智と呼び捨てに出来るはずもなく、
智くんという形で落ち着いた。
相葉くんは疲れて寝ているだけだから、じきに起きるだろうと俺たち4人は軽く雑談をしていた。
「翔さんって大野さんの編集者してたの？」
「そうそう。もう昔の話だけどね」
「じゃ、イの一番に原稿も読めんのかぁ」
「なに、松潤ってばそんなに俺の作品が好きなの？それなら今度サインでもして渡そうか？」
潤は随分前から先生のファンだったらしい。だから今回の映画に出演出来ると知って心底嬉しかったようだ。
ニノは俺の影響もあってか先生の作品を大体は把握しているから、特徴なんかもしっかり掴んでいる。
「あの切なさが堪んないんだよなぁ」
「うん、俺も翔ちゃんに勧められて初めて読んだ時はまさかこんなおじさんが書いてるとは思わなかっなぁ」
「ニノってば、それ褒めてんの？」
「まさか。俺は骨折したとしても翔ちゃん以外の人は褒めませんから」
嬉しいのか、悲しいのかは分からないがニノがこの調子なのは寧ろいつも通りで安心する。
ニノがガサゴソと鞄の中を弄る。
室内に備え付けられている時計に目をやると、明日の事を考えるとそろそろ出なければならない時間だ。
気持ちよさそうに眠る相葉くんを優しく起こして、荷物を抱えて店を出る。
車は店の近くの駐車場に停めたまま。
適当にタクシーを拾って俺とニノと相葉くん、先生と潤の2組に別れる。
先生と潤は２軒目に行くらしい。
相当話が盛り上がったようだ。
「ねぇニノ」
「なによ」
助手席に座るニノがクルリと振り返る。
「今晩、泊めてよ」
「はぁ？まぁ別に良いですけど、
しっかり宿泊料は取りますからね？」
「えぇー相変わらずケチだなぁ」
「当たり前でしょうが。俺と翔ちゃんの愛の巣にタダで泊まろうとする方がバカってもんよ」
さすがに相葉くんが可哀想になる。
相葉くん自体は凹む様子もないんだけど、
俺がほっとけないから。
「にーの。あんま相葉くんのこと虐めないでよ」
「はぁホントに翔ちゃんは優しいんだから」
この一言で素直になるんだから、俺からしたらニノだって十分優しいと思うんだけどね。
とまぁ、こんな感じでタクシーに乗っている間も、家に帰ってからも笑いが絶えることはない。
俺はこんな日々が幸せで。大好きで。
けれど、俺はまだ知らない。
一瞬にして幸せが崩れることも、
愛する人を失うかもしれないということも。
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未翔(プロフ) - 夜月さん» ありがとうございます！待って頂けていたというだけで嬉しいです。 (2021年4月17日 9時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 更新ありがとうございます。 待ってました！ これからも頑張ってください！ (2021年4月16日 18時) (レス) id: f96e31a6df (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - コメント返しありがとうございます！ 全然ゆっくりで大丈夫です。 その分読み返したりしてます！ 日々の疲れを忘れることが出来感謝です。応援してます！ (2021年3月28日 22時) (レス) id: 3292546019 (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - 夜月さん» コメントありがとうございます！更新のペースはゆっくりになるかもしれませんがこれからも続けていく予定ですので、これからも宜しくお願いします！ (2021年3月28日 17時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 更新ありがとうございます！いつも楽しく見てました！少しづつでいいのでこれからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2021年3月28日 15時) (レス) id: 3292546019 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2020年8月2日 12時
