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「よし!これで、Aちゃんのやりたいこと、一つ叶えれたね!」
と、お母さんは笑顔で言いながら、紙にチェックを入れた。
『そうだね!』
お母さんと顔を見合わせて笑う。
嗚呼、嬉しい。
嬉しいな。
こんな幸せが続けばいいのにね。
*
ガララッ
そんな音を立てながら、扉が開いた。
お母さんがまた来てくれたのかな。
そう思って、扉の方を見れば、1年。いや、3年近く会えていない兄がいた。
『お、にいちゃん!』
ベットから降りてお兄ちゃんに抱き着く。
「おっと…Aは病人なんだから走っちゃだめだぞ?」
お兄ちゃんはそう言いながら私は抱っこしてくれた。
『お兄ちゃん、あったかいね、大きくなったね』
「ふはっ…お前は何ババア臭いこと言ってんだよ」
そう言いながらお兄ちゃんは私のおでこをコツンと軽く叩いた。
お兄ちゃんは、軽く私をベットの上におろしてくれる。
「ごめんな、全然予定が合わなくて中々会いにこれなかった」
ぎゅっと、大きくなった体で私を包んでくれた。
『いいよ、結果はどうであれ会いに来てくれたんだから』
私も、お兄ちゃんをぎゅっと包み込む。
『…あっちの生活はどう?なれた?』
「お前、母さんとおんなじこといってんぞ」
『だって、心配なんだもん』
「そっか」
お兄ちゃんは笑いながら、頭をわしゃわしゃと私よりも大きくなった手で撫でてくれた。
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作成日時:2019年7月17日 18時