陸王 2

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その後無事に練習を終えた私たちはダイワの競技場に戻り、監督に報告する


今日学んだことをしっかり他の部員と共有して、今後に活かすこと、と言われた私たちは競技場へ行き他の選手がやっていた練習方法をトレーナーや部員に伝える


｢私も他のマネージャーさんからテーピングの巻き方とかいろいろ教わってきました！｣


｢おぉ、頼もしいなAちゃん｣


端井さんにそう言われ｢えへへ｣と声をもらす


みんなと情報共有したあと、裕人に彦田さんが陸王を履いていたことを伝える


｢え！？ジャパニクスの彦田さんって、あの彦田さん！？｣


｢そう、あの彦田さん。びっくりだよね｣


｢じゃあアトランティスとの契約は切ったんだ…｣


｢ニューイヤーの裕人の走りを見て、陸王に興味持ったんだって。これからもそんな人がどんどん増えるといいね｣


｢おう！｣


｢今度吉田さんに営業してみよ｣


｢吉田さんは…いいだろ｣


｢なんでよ！かわいそう！｣


｢そんなことより初めての毛塚との練習はどうだったんだよ｣


にやにやしながらそう聞いてくる裕人に白い目を向ける


｢はあ？｣


｢なんか話した？なぁ、そういう時は名字で呼び合うの？｣


裕人の言葉に自販機の裏でのことを思い出して言葉に詰まる


｢あ、やっぱりなんかあった？｣


｢うるさい！なにもない！練習しろ！ばか！｣


｢その反応絶対なんかあっただろ、教えろ！立原さん知ってる？｣


｢知らない！なにもない！｣


｢茂木！A！練習をしろ！｣


いつの間にか競技場に来ていた監督に怒られる


｢お前のせいで怒られた｣


｢裕人のせいでしょ！｣


｢なぁ｣


｢なに！｣


｢また強化練習とかあったら今度は一緒に参加しような｣


｢うん！｣


そう言って笑顔で走り出す裕人を見送る


6話END

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