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裕人がドアを開けると「よう」と平瀬さんの声がした


「お疲れ様です」


「風呂、行かないか?」


「行きます!」


そう言ってバタバタと準備をして裕人は部屋を出ていったため、私は部屋に備え付けのシャワールームでシャワーを浴びた


その後、平瀬さんが荷物を持ち出してる音がする!というメッセージを見て、私たちはこっそり競技場へ向かう


出る前に必ず競技場に寄って挨拶するだろうという、これも加瀬さんたちの予想だった


少し寒いがベンチコートを着た私たちは平瀬さんが来るのを待つ


しばらくすると平瀬さんが競技場に来て、トラックにお辞儀をしたその瞬間トレーナーが競技場を電気をつける


そして驚いてきょろきょろと周りを見渡す平瀬さんに近づいた


「お前ら…なんで」


「どれだけ一緒に走ってきたと思ってるんですか。平瀬さんの考えてることくらい分かりますよ」


「何も言わないで出ていくなんて水臭いじゃないですか」


「平瀬さん、今まで色々と教えていただいてありがとうございました」


「「「ありがとうございました!」」」


「走るのやめても平瀬さんは俺たちの仲間ですから」


「だからこんなのやだって言ったんだよ」


そう言って泣き顔を隠すように平瀬さんは私たちから顔を背ける


「平瀬さん!最後に一緒に走りませんか」


「GO、平瀬!GO!」


オリュクさんのその言葉で私たちは走り出す


「もう引退してんだよ!」


そう言いながらも平瀬さんは嬉しそうだった


その後しばらく走っていたがやはりみんなより体力がない私は遅れ始める


「平瀬さん!Aもう限界です!」


「あ、Aちゃんが死にそう」


楽しそうにそう言う内藤さんが悪魔に見えた


「Aちゃーん!死ぬなー!」


「ほら、頑張れ頑張れ!」


そう言ってこちらに手を差し伸べる裕人の手を掴む


裕人に引っ張ってもらいながら周りを見渡すとみんな笑顔で走っていた


私、ダイワに来てよかった


その後私たちは走り終え、なんとか走り終えた私も、トラックに乗り込んだ平瀬さんを見送る


「じゃあな!またな!」


平瀬さんに手を振るみんなを一歩引いたところで私と裕人と監督は見ていた


「いつまでも走れるわけじゃない。だから今、全力で走れ」


「はい」


そう返事をした裕人の目には闘志が溢れていた

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設定タグ:陸王 , 毛塚直之 , 茂木裕人
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れな(プロフ) - ゆうにゃさん» ありがとうございます!ゆっくりな更新になってしまうと思いますが、これからもよろしくお願いします! (2018年1月13日 21時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
ゆうにゃ(プロフ) - すごく面白いです!続きが楽しみです!更新大変だと思いますが、応援してます! (2018年1月4日 0時) (レス) id: 76af58504e (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 陸王最終回号泣さん» コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2017年12月30日 17時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
陸王最終回号泣 - めっちゃ面白いです これからも更新楽しみにしています! (2017年12月28日 13時) (レス) id: 537ffb3acd (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - ぽんすさん» コメントありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2017年12月28日 12時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2017年12月11日 3時

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