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「こはぜ屋…?あぁ」


「茂木さん、うちの陸王を履いていただいたそうですね。ありがとうございます」


「あ、いえ」


「どこがいけなかったんでしょうか」


「悪くない、そう思いました。でもあのソールじゃ矯正用として練習で履くならともかく、レース用としては厳しいですね。耐久性に関しても、数週間試しましたがかなりすり減ってしまったので。せっかく提供していただいたのに申し訳ないです」


そう言って裕人は部室に行こうとする


裕人、ちゃんとレースで履くことも考えて陸王を履いてたんだ…


「待ってください!まだ終わりじゃありません。今うちの社員達が懸命に新しいソールを開発しています。軽くて、丈夫で、全く新しいソールです。ですから、もう少しだけ時間をください。うちは小さな足袋業者です。企業規模ではアトランティスには到底勝てませんが、コンセプトには自信があります」


「コンセプト?」


「はい。従来にはない、軽さと履き心地、そして、怪我をしにくいランニングシューズ。それが陸王です。悩みがあったら言ってください。シューズのことだけじゃない。故障のことでも会社のことでも、なんでもいいです。まぁ医者じゃないから治療は出来ませんけど、一緒に走ることはできます。茂木さん。私たちにあなたのサポートさせてください。待っていてください。その為に新しい陸王を必ず完成させてみせますから」


「もしほんとにそんなシューズができるなら、履いてみたいですね」


「できます。私は彼らを信じてます」


その言葉を聞いて裕人は部室に歩いていったので、駆け足で裕人の隣に並ぶ


「素敵な人だね、宮沢さん」


そう言うと裕人は私の顔を見て少し笑みを浮かべる


一緒に部室に入って「あれ、私何しに来たんだっけ」と裕人に尋ねる


「いや、知らないけど」


そう言って裕人は私の手元に視線を落とす


「それ、俺のタオル」


「あ、タオル届けに来たんだ」


「悪い、ありがと」


「うん」


そう言って私は部室を出てミーティングの準備を始めた


3話END

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設定タグ:陸王 , 毛塚直之 , 茂木裕人
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れな(プロフ) - えさん» クールのクの字もない毛塚ですが、今後ともよろしくお願いします!(笑)私も気になります毛塚と付き合うまでの話…(笑)私にかけるか不安ですが考えてみます! (2017年12月11日 18時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 湖泊さん» 最高の作品とのお言葉、とても嬉しいです(; ;)これからもよろしくお願いします! (2017年12月11日 18時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
- れなさん» 思いつきました!回想みたいなかんじで主人公と毛塚が付き合うまでのお話をぜひ読みたいです。ご検討お願いします。 (2017年12月9日 21時) (レス) id: 132dc564f2 (このIDを非表示/違反報告)
- れなさん» 弱気な毛塚すごいよかったです!原作でも詳しくは描かれてないとのことでしたので難しいかと思いますがぜひまだまだ見たい気持ちでいっぱいです。ありがとうございます!厚かましくリクエストなんてすみません。また思いつきましたら書かせていただきます。 (2017年12月9日 9時) (レス) id: 132dc564f2 (このIDを非表示/違反報告)
湖泊(プロフ) - れなさん» 最高の作品です!いえいえ! (2017年12月9日 1時) (レス) id: 7c2244ffc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2017年11月8日 22時

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