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その後も裕人は新しいフォームを習得するため練習をしていたがなかなかしっくりこないようだった


納得しない裕人を少し休ませるためにストレッチをしていると村野さんがやってきた


「どうだ茂木。新しいフォームにはもう慣れたか?」


「いや、それがまだしっくりきてないんですよ。どうしても前の悪い癖が出てしまって。でもそのことを意識すると走り方は不自然になるし、こう…テンポが掴めなくなるんですよ」


「少しソールを薄くしてみるか」


「ソールを?薄くってどれくらいですか」


「5mm」


「そんなに?変わりますか?」


「変わる。なんだって俺みたいなシューフィッターがついてると思ってるんだ」


「薄くした方がいいんですか?」


「何を求めるかにもよるが、その方が速く長く故障なく走れることは確かだ」


「手紙に書いてある通りだ…」


「手紙?」


「あの、この前こはぜ屋…んん!」


村野さんにこはぜ屋のランニングシューズについて相談しようとすると裕人に口を塞がれた


「お前は黙っとけ!」


「んー!」


私の口を覆う大きな手を外そうとするが全くかなわなかった


「近いうちに試作品を持ってきてやるよ。まぁ色々あるだろうが、調整してやっていくべ、な?」


「ありがとうございます」


村野さんがほかの選手のところへ向かう背中を見て、裕人はやっと手を離した


「お前、余計なこと言うなって!」


「なんでよ!心配なら村野さんに相談してみればいいじゃん!」


「村野さんはアトランティスのシューフィッターなんだからそんなこと相談できないだろ!ばか!」


「ばかってなによ!」


「ばかにばかって言っただけだろ!ばか!」


「はぁ!?」


「おい茂木!A!練習をしろ」


「「はい」」


返事をして裕人は走り出すが振り向きながら口パクでばかと連呼してきた


「あいつ本当に腹立つ…」


「Aちゃん」


「はい?」


呼ばれて振り向くと立原さんがいた


「ここ最近の俺のタイムどうかな?」


「伸びてます!この調子で行けば、熊谷シティマラソンでも上位に食い込めると思います!」

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れな(プロフ) - えさん» クールのクの字もない毛塚ですが、今後ともよろしくお願いします!(笑)私も気になります毛塚と付き合うまでの話…(笑)私にかけるか不安ですが考えてみます! (2017年12月11日 18時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 湖泊さん» 最高の作品とのお言葉、とても嬉しいです(; ;)これからもよろしくお願いします! (2017年12月11日 18時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
- れなさん» 思いつきました!回想みたいなかんじで主人公と毛塚が付き合うまでのお話をぜひ読みたいです。ご検討お願いします。 (2017年12月9日 21時) (レス) id: 132dc564f2 (このIDを非表示/違反報告)
- れなさん» 弱気な毛塚すごいよかったです!原作でも詳しくは描かれてないとのことでしたので難しいかと思いますがぜひまだまだ見たい気持ちでいっぱいです。ありがとうございます!厚かましくリクエストなんてすみません。また思いつきましたら書かせていただきます。 (2017年12月9日 9時) (レス) id: 132dc564f2 (このIDを非表示/違反報告)
湖泊(プロフ) - れなさん» 最高の作品です!いえいえ! (2017年12月9日 1時) (レス) id: 7c2244ffc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2017年11月8日 22時

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