陸王

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後日、直の2位のお祝いをしようと夜会うことになっていた


｢ごめんね、もっとはやくお祝いしたかったんだけど、なんかちょっとバタバタしてて…｣


｢全然いいよ｣


｢じゃあ改めて、豊橋マラソン2位おめでとう｣


｢ありがとう｣


私たちはシャンパンの入ったグラスを合わせる


｢今日は飲んでもいい日？｣


｢うん、明日休みだから少しだけなら｣


｢そっか｣


運ばれてきた料理を食べていると、自然と裕人の話になった


｢茂木の怪我はどんな？｣


｢半腱様筋の部分損傷だって。今は別メニューで調整してる｣


｢そんなに重症ではないんだ？｣


｢うん｣


｢よかったね｣


｢不幸中の幸い。直も怪我には気をつけてね｣


｢うん｣


食事を終えた私たちは店を出る


｢今日泊まってく？よね？｣


｢いいの？｣


｢いいよー｣


お酒が入って上機嫌な私は繋いでる手をブラブラと揺らす


｢真っ直ぐ歩いてよ、酔っ払い｣


｢そこまで酔ってないから！｣


家に着いて今にも寝てしまいそうな私は先にお風呂に入らせてもらった


私があがったあと｢先に寝ててもいいから｣と言葉を残して直もお風呂に行った


酔いが覚めてしまった私はベッドに座ってしばらく携帯をいじっていると、お風呂からあがった直が隣に座った


｢あれ、起きてる｣


｢お風呂入ったら目覚めちゃった｣


｢そっか｣


私が携帯を置いたのを見て、直は胡座をかいた自分の足の上に私を乗せた


｢まだ貰ってない｣


そう言って直は私を見上げる


｢何を？｣


｢2位になったご褒美。ね、頂戴？｣


｢いいよ｣


私は直の頬に手を添えキスを落とした

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