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※叢雲と夢主は2年生
卒業式が終わり、式場の片付けをした2年生は、周りより少し遅い時間に帰路に着いた。
私は帰り道が同じカゲツといつものように帰っていたのだが、なんとなくいつもとは違う感じがした。
理由はきっと、卒業式だったから。
『卒業式、先輩たち泣いてたね』
「いやそれな、ロウ泣いてんのおもろかったわぁ」
『ね、泣くと思ってなかった
でもカゲツほんとは寂しいんじゃない?幼なじみの先輩たち卒業しちゃったもんね』
小柳先輩や星導先輩など、カゲツの幼なじみだった先輩たちも今日卒業してしまった。
末っ子気質のあるカゲツのことだから寂しがると思っていたのだけれど、実際はそうでもないらしく。
「まーあいつらが卒業しても縁切れるわけやないしな。それに今はAがおるし」
何気なく発せられた言葉に、私の心臓は大きく跳ねた。
そういうとこだよカゲツ、なんて心の中で思いながら『そうですかー』と可愛げのない返事をしてしまった。
「ボクも卒業しよかなぁ」
『え、学校を?中退でもするの?』
急に何を言い出すんだと少し驚いてしまった。
でもカゲツは「んなわけあるか」と突っこんでから
「Aの友達でいること、卒業したいなって」
と静かに告げた。
私は言っていることの意味がわからなくて、必死に頭を回転させた。でも出てくるのは嫌な考えばかりで。
私と友達でいたくないのかな、なにかしちゃったかな、とぐるぐる考えてしまって、どんどんと緊張で鼓動が速くなっていった。
カゲツに怖がるような視線を向けると、一瞬彼はびっくりしたような顔をした。
でもすぐに声を出して笑い始めた。
「なにその顔」
『だってカゲツが変なこと言うから、意味わかんないし、』
「いやこれからも仲良くはするよもちろん、けど友達としては嫌やってこと!」
『もっと意味わかんないんだけど!』
そう言えばカゲツは少し拗ねた顔をした。
可愛いな、なんて思っているのも束の間。
「Aの彼氏として一緒にいたいんや!」
とほんのり顔を赤くしたカゲツに言われた。
先程とは打って変わってストレートな言葉に思わず『え?あ、うん』と返事が口から勝手に出てしまっていた。
でも改めてその言葉を理解した途端
『え?!!?』
と大声を出す羽目になった。
「好き、ボクと付き合ってくれませんか」
彼の真っ直ぐな表情と声は直接心に届いた。
返事はもちろん_。
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にゃみ - こんなに早く書いて下さりありがとうございます🥺めっちゃくちゃよかったです🥺🥺頑張ります頑張れます!ありがとうございました!これからも見させていただきます♥️ (2月14日 2時) (レス) id: a7e951352a (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - にゃみさん» くすぐり合いっこ、ぜひ次回の更新時に書かせていただきます!素敵なリクエストありがとうございます!!🥹大学勉強など色々大変かと思いますが無理せず頑張ってください…! ❤️🔥 (2月7日 0時) (レス) id: 075899a0c9 (このIDを非表示/違反報告)
にゃみ - めちゃくちゃ大好きです🥺🥺更新いつも楽しみにしています✨️もし宜しければ、くすぐり合いっこ的な感じのシチュエーションのリクエストをお願いしてもいいでしょうか?全然遅くなっても大丈夫です!これを糧に大学頑張ります…! (2月6日 0時) (レス) id: a7e951352a (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - ^ - ^さん» コメントとリクエストありがとうございます!🙇🏻♀️💞隣の席、次の更新で書かせていただきます!これからもどうぞよろしくお願いします🫶🏻 (1月7日 1時) (レス) id: 075899a0c9 (このIDを非表示/違反報告)
^ - ^(プロフ) - めちゃくちゃ刺さりました…😭😭😭大好きです🫶もしよろしければ学パロで隣の席のorsお願いできませんでしょうか…?これからも応援しております…🫶🫶 (1月6日 21時) (レス) id: 217d0834ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪兎 | 作成日時:2024年1月4日 17時