恋スル。Ｎozomu.K (ページ15)

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#14 ページ15

小瀧くんの活き活きした背中を見送ってから、しばらく桜の木を眺めてた。

今日は風が強いのに葉が全然飛んでないな。

花びらはすぐに飛んでいくけど、葉は頑張って耐えてるんだ。

なんか、頑張って待ってくれてる小瀧くんみたいだなー、なんて思ったり。

？「松井さん…で、合ってる？」

私を呼ぶ声。

聞き覚えがあって、確か、小瀧くんとよく一緒に部活に行ってる…

『藤井くん…？だっけ？』

藤「そうそう笑笑

藤井流星です。」

『どしたの？』

藤「重岡大毅の幼馴染みやんな？」

『あ、うん。

そうだけど、なんで知ってるの？』

藤「俺の母さんが、しげの母さんと仲良くてな。

よく遊んどった。んで、この前久しぶりに会ったんや。

しげが、松井さんの事、心配してたで？

人見知りやから、ちゃんと人に理解してもらうまでに時間がかかる奴やねんって。」

『…しげ。

あいつ、いつも私のことを適当にあしらうクセに、

そういう優しさを感じさせてくれるんだよね。』

藤「そっか笑笑

いい幼馴染みやなー。

しげのこと、好き？」

『友達としては大好きだよ。

恋愛感情とかは、全然ないけど笑笑』

藤「……なら、望の事はどう思ってるん？」

『小瀧くん？

小瀧くんは、まだ全然分かんない。

なんか、たまにドキってしたり、胸が痛くなったりするけど、

でも、本当に安心できる人ではない気がして。

いい人なのは十分分かってるんだけどね笑笑

あ！藤井くんは小瀧くんと仲良かったよね！』

藤「仲ええけど、急にどしたん？」

『小瀧くんの誕生日、いつか知ってる？』

藤「7月30日やけど…」

『私、その日に思いを伝えることにする。

好きになったとしても、好きにならなかったとしても。』

藤「そっか！頑張ってや！

一つだけ言えるのは、

望はほんまにいい奴やから。

応援してんで、望と松井さんのこと。」

私の謎解きの期限は7月30日。

待っててください。小瀧くん。