航空戦隊・航空艦隊の連合 ページ2
「何ぃ⁉鎮守府近海で防空・防海戦闘だと!」今村均が怒鳴った。
「落ち着け。数でも物量でもこっちが有利。そして、どんなに傷を負ってもすぐに手当ができるだろ。弾薬もすぐ補充できる。もう防衛戦って時点で勝ってるのが分らんか?」特殊第一駆逐隊司令長官・北上聯(きたかみれん)が冷静に言った。
その頃、戦場では第293航空隊の飛行不可能が増えてきた。
「くっ、このままでは全滅。一体どうすれば。。。」榎枝功丞は格闘戦闘で敵戦闘機を落としながら考えた。
「隊長、後ろ付かれてます!早く振り切らないと落とされます!」二番機及び副隊長である佐藤実煕(さとうみつき)が言った。振り返って見ると、一機の敵戦闘機がすぐ真後ろにいた。榎枝功丞は頭が真っ白になり何もできなかった。
「隊長!」実煕はそう叫んだ。その時だった。どこからともなく零戦と疾風の編隊が現れ、敵戦闘機を落とした。
「こっちに航空戦隊・航空艦隊がいること、忘れてねぇよな?」弓を引きながら生駒が言った。
「忘れてても忘れてなくてもどうでもいいだろ。結局撃墜してお終いだ。」信濃が生駒に言った。
航空戦隊・航空艦隊の艦載機は空を埋め尽くし、白と緑色に染めた。
「凄いっぽい。」夕立が言った。
「喋ってると一瞬で海の藻屑だぞ!気を抜くな!」太刀風が夕立に注意した。
「分かってるっぽい。」
「何だ、こんな少ねぇのに苦戦とかやっぱ力不足が多いな、駆逐艦は。」重巡洋艦・広瀬が言った。それに対し、
「俺等に比べて兵装も満足いかないのにどうやって圧勝しろというのだ、広瀬。」竹駒が問い詰め、どういう考えなのか聞いた。
「どうでもいいだろ!今は敵機を撃墜して鎮守府に帰還する、それだけだ。」と言い、一人突撃した。
敵戦闘機は戦闘機の数で劣り、また対空も有った為全滅した。戦闘が終わり、帰投している最中に、吹雪は、冬月に近づき聞いた。
「目は大丈夫ですか?」すると、
「右目をやられた。で、この有様だ。」と黒塗りの眼帯をつけた右目を指さした。
「これからどう戦えっていうのだ、まったく。」と愚痴のように言った。
「赤城・加賀、次の編成であんたが選ばれなかったらどうするんだよ。」伊吹は冗談半分で言った。
「絶対選ばれますよ。」赤城も加賀も笑って答えた。
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作者名:伊吹 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=sea
作成日時:2021年10月10日 1時