シェアハウス物語17

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N.K.side

ぎゅるるる…

健「うっ、、」

なんで、なんでこんなに、腹痛いの治らないんだ…！！



冷えただけならすぐに治ると思っていたし、最初の方はバレないように取り繕ってたのに…


打ち合わせ中、何回も何回も休憩を申し出てその度にトイレへ行ってるから、もうみんなにバレてると思う


最悪…

めちゃくちゃ恥ずかしいじゃん…




聡「あっ！けんてぃーおかえり！」

健「ただいま…」

自分の席に戻ると、すぐに菊池が近寄ってきた


風「…大丈夫？」

健「…ッ、」

顔が急激に熱くなったのを感じる

バレてるとは思っていたけど、直接声をかけられるとやっぱり恥ずかしい…

しかも、腹を壊した理由が「お腹が冷えた」なんて、子供みたいな理由だから尚更


ほんとに、恥ずかしい

穴があったら入りたい




風「…あとこれだけ話し合えたら、あとは後日に回そう。別にそんな急ぎじゃないし」

健「…ん、」

風「うん、じゃああとちょっとだけ頑張って」

俺の方が年上なのに、まるで子供みたいに扱われて恥ずかしい

恥ずかしい気持ちが勝って、目も合わせずに返事をした


.




健「はぁ…」

部屋について、一目散にベッドへダイブ

ぐるぐると鈍く痛むお腹をそっと撫でる


健「はぁぁ…」

…なんか、疲れたな


打ち合わせが終わった直後またトイレに駆け込んで、車に乗っている途中にも腹痛に襲われて、2回コンビニに寄ってもらった



ほんと、恥ずかしい



トントン

健「…はい、」

風「調子どう？」

ノックの音が聞こえたと思ったら、湯たんぽを持った菊池が入ってきた


風「熱っぽくはない？」

健「…ん、」

風「気持ち悪かったりしない？」

健「…ん、」


ただ冷えただけだもん…

腹痛以外にしんどいところがあるわけなくて、それが余計に恥ずかしい




風「…んふふ」

健「笑うな」

風「ごめ、可愛かったからつい(笑)」

健「可愛くない！」


俺は可愛くない！

カッコいいを目指してるんだから！！



風「何にも気にしなくていいからね。
勝利達も、別に気にしてなかったし」

健「…うん、」

こうやって俺の気持ちを汲んで、サラッとフォローしてくれる菊池は、ちょっとズルい

でもこのズルさが、菊池の優しさだって分かってる



風「お腹温めて、ちょっと寝てな。
起きたら治ってるよ」

健「うん」



お腹を温めながら2時間ほど眠って

起きた頃には菊池の言う通り、すっかり治っていた







【So Sick 完】

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