シェアハウス物語17

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K.F.side

健「あ、おつかれー」

風「お疲れ様」

今日の仕事の現場が中島と近くて、一緒の車で帰ることになった

ふたりで、今日の仕事の事とか今何が食べたいかとかどうでもいい話をしながら帰宅



健「ただいまー」

聡「…おかえりなさい」

マリ「一緒に、帰ってきたんだね…」

松島とマリウスがいつも通り出迎えてくれたけど、どんよりとした空気

いつもの明るさは、全くない


…あぁ、また何かあったのか



健「どうしたのー。そんな暗い顔して」

マリ「…勝利と、ケンカしちゃった…」

この世の終わりみたいに暗い顔をするふたりから話を聞いたら、まぁなんか想像通り

夕食を何も食べないっていう勝利が心配で、ふたりで何度も声をかけたら勝利に怒鳴られてしまったらしい



松島もマリウスも、勝利の事が心配だから故に言ったんだろうけど…なかなか上手くいかない



健「そっか〜。喧嘩しちゃたんだ。
でも、ふたりとも勝利の事いっぱい心配してくれて、優しいね」

マリ「ほんと…？」

健「うん！すごく優しいなって思うよ。
勝利にも聡ちゃん達の優しさ、伝わってると思うから。また元気になったら、許してあげてね」

聡「うん」

健「よし！
あー、なんか俺お腹すいちゃったな」

このふたりは、とりあえず中島に任せておけばいいだろう



問題は、勝利


風「勝利ー？入るよ」

軽くノックをして部屋へ入ると、ベットに横になっていた


風「どした？具合悪い？」

勝「…違う」

風「んー？別に、具合悪い時は素直に言ってくれればいいんだよ」

勝「…違う、ッ、」

風「うん、そっか」

こちらに背を向けて眠る勝利の頭を撫でる


背を向けているから表情は見えないけれど


勝「…ッ、うぅっ、」

風「大丈夫。ちょっとしんどいな」

肩が震えていて、明らかに泣いている様子だった




このところ、勝利はずっとこんな感じ


体調も見るからに悪そうで、精神的にも安定感がない

突然怒ったり、かと思えばメソメソと泣いてしまったり


体調がかなり悪そうだから俺らも心配で声かけるんだけど、そうすると勝利が怒ったり泣いたり…と、とにかく上手くいかない



勝「…そうく、とマリウスに、ひどいこと、ッ、」

風「うん。じゃあ後で、一緒に謝ろう」


助けてあげたい

けど、どうしたらいいのかが分からなくて、俺らも八方塞がりな状態だった

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