シェアハウス物語17

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K.F.side

風「中島ー」

健「あ、菊池…おかえり…」

部屋に入ると、中島はベットで横になっていた


風「大丈夫？体調悪いの？」

健「いや、大丈夫。ちょっと、頭痛いだけだから、」

風「あぁ、ごめん。別に寝てていいのに」

ゆっくりと背中を起こした中島を、慌てて支えて

背中を触っても、額に触れても特に熱い感じはなかったから熱はないと思う



風「薬は？」

健「うん、飲んだ。だから、大丈夫…」

熱もないし、吐き気とかがありそうな感じもない

となると、その頭痛はストレスかな…



健「ごめん、、」

風「え、何が」

健「なんか、迷惑たくさんかけちゃった。
今も…、あと、えっと、打ち合わせの、ときも…」

中島が謝る必要なんて、全くない



風「中島が、謝る必要ないから」

健「いや、でも、」

風「ごめん。なんか、全然なんにも知らなかったから、打ち合わせの時助けてやれなかった」

健「え、？」

風「いじめられてたんでしょ、昔」

健「…っ、」


いじめの事実を知らずに気を遣ってやれなかったのも、挙げ句の果てに打ち合わせ後に中島にキツイことを言ってしまったのも俺で

今日悪かったのは、確実に俺だ



風「ごめん、ほんと。もっとちゃんと助けてあげればよかったし、イジメられてたって知らなかったのも申し訳なかった」

健「…っっ、」

はぁ、はぁ、と不自然に早い呼吸が聞こえてきて、ハッと顔をあげる


健「はぁ、っ、はぁっ、っ、」

風「中島っ、」

あ、ヤバい

タイミング間違えた


なんて気づいた時には完全に手遅れ



健「ハァ、ッハァッ、はぁ、っ、」

風「中島、ごめん、今何も考えなくていいから。ゆっくり深呼吸してみて」

いじめられていた過去の記憶と、それが俺に知られたという混乱

もともとしんどかったのが爆発してしまったのか、過呼吸をおこしてしまった



健「ハァッ、はぁっ、はぁっ、っ、」

風「ゆっくりゆっくり。ゆっくり吐いて」

健「ハァ！はぁ、はぁっ、っ、ハァッ、」

風「大丈夫。大丈夫だよ、中島」

こんな予定じゃなかった

中島にちゃんと謝って、7年前に支えてあげられなかったことも謝って、そして、これからはちゃんと支えるからって伝えたかっただけなのに



健「ハァ、はぁっ、はぁ、ッ、」


俺は、また、間違えた

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