シェアハウス物語17

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K.F.side

「………」

楽屋に入っても、中島は一言も話さなくて空気がむちゃくちゃ重い

ずーっと、目をぎゅっと閉じて椅子に座っている


何か考え込んでるのかな

それとも、さっきのおっさんに色々言われたの気にしてる…？


とにかくこの考え込んでる中島は、なかなかアドバイスも響かないし、かつ、放置しておくとどんどん悪い方に考えてしまうのを知っている

ちょっと息抜きさせてやらなきゃな…



風「ん。飲みます？」

健「…あ、うん。ありがとう」

コーヒーを淹れて、中島の前へ

相変わらず、中島の顔色は冴えないまま



風「…大丈夫？」

健「あ、うん、ごめん」

風「いや、謝らなくてもいいけど。
なんかあるなら、言ってくださいよ」

健「え、いや。ないよ、ない」

いや、絶対何かあるじゃん


別に言いたくないことは無理強いすべきじゃないって分かってるんだけど、


健「…っ、」

風「はぁー…、何？なんかあるなら言えって」

さっきのおっさんに色々言われて、実は俺も苛立っていた事と、日頃の仕事の疲れが相まって、イライラしてきた



健「ごめん、何にもないの、ほんとに」

風「だから謝ってほしいんじゃなくて…」

健「そうだよね、ごめん。…いや、違う、ごめっ、」

…何これ、完全に俺が悪いみたいじゃん

別に中島のことを責めてるつもりなんかなくて、何か悩んでいるのなら聞いてやりたいって思っただけなのに


風「はぁ…」

あー…なんか、最悪な雰囲気


マネ「風磨くん、移動……え、何？何かあった？」

風「…いや、何でもないっす。行きます」

結局、最悪な雰囲気のまま、俺はドラマ撮影の移動のため時間切れ



あー…やっちゃったなぁ…

とりあえず、今は仕事に集中して、あとで中島に謝っておこう



なんて、この時は自分のした事の重大さに気づいてなくて、楽観的にしか捉えていなかった

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