シェアハウス物語17

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K.F.side

中島に勝利を任せて、俺はひとり勝利の部屋へ

探しにきたのは、恐らくリスカに使っていたであろうカッターナイフ

これ以上、勝利が自分自身を傷つけないためにこの部屋からは回収しておきたい


風「これで、全部かなぁ…」

勝利の部屋を一通り探して、カッターナイフを4本回収した


とりあえずこれは俺の部屋に保管して…

リビングに置いてあるカッターも、俺の部屋に置いておこうかな



事務所にも報告した方がいいのかな

いや、とりあえずチーフに相談してみようか


頭の中で段取りを組みながら、一階へ下りる


健「あっ菊池、ちょっとヘルプ」

ソファーで、ぐったりとした勝利が過呼吸をおこしていた


あらら…ちょっと追い込まれちゃったかな…

もともと弱っていたんだと思うけど、リスカがバレたってことが重なってパニックになっちゃったのかもしれない



勝「はぁ、ハァッ！はぁ、はぁはぁ、っ、」

風「中島、タオルと水持ってきて」

健「ん、分かった」

風「勝利ー、大丈夫だからな。ちょっと横になろう」

あーなんか、思ったよりひどいな…

なかなか落ち着かない



勝「ハァッハァ！、はぁっ、はぁっ、ッ、」

風「だーいじょうぶ。ゆっくり息吐くよ」

勝「ハァッっ、っ、ハァッハァッ、っ、」

風「勝利、ゆっくりゆっくり。」

焦る気持ちを抑えて、優しく声をかけても

中島が持ってきてくれたタオルで口を軽く抑えてあげても

過呼吸は全く良くならない



勝「はぁ、っ、ハァッ、っ、はぁ、」

健「勝利？大丈夫？」

良くなるどころか、勝利の体調が悪化

目が合わなくなって、ぼんやりとし始めた



勝「はぁ、はぁ、っっ、」

健「勝利、勝利、しっかりして」

風「おーい。勝利ー？わかる？」

肩を強めに叩くと、一瞬目が合ったけど
すぐに目を逸らされた

なんか、意識が曖昧な気がする



健「なんか、おかしいよね…」

風「…病院行こう。車回してくる」

ぐったりとした勝利を二人で支えて病院へ




あー…なんで、こんなになるまで助けてあげられなかったんだろう

そして、なんで頼ってもらえなかったんだろうって

自分の情けなさが、辛かった

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