シェアハウス物語16

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S.S.side

体調悪そうだなー、風磨くん

もう4本目のメールまで選んでしまったからやる事がなくて、ぼーっとしながらそんな事を考える


飲み物買いに行く、なんて行ってたけど誤魔化してるだけだと思う

水なら用意されてるし、そもそも財布持っていってなくない？



なんか隠してる感じもあるから、必要以上に「大丈夫？」と聞くのもよくない気がする



風「ごめ、お待たせ」

勝「うんん、大丈夫。メール選んでおいたからね」

風「ん、ありがと」

やっぱり、風磨くんの手には飲み物は何もなかった


勝「やりますか」

風「ん」

顔色もあまり良くない

思ったより体調悪そうだな…
大丈夫かな


.



「はい、オッケー。お疲れ様」

風「…っ、お疲れ様です」

結局、トークもほとんど俺が回して

なんとか収録が終わると同時に、風磨くんはラジオブースを飛び出していった


「あれ、もう風磨くん行ったの？なんか急いでたの？」

勝「あー…、なんか次の仕事まで時間がないみたいで」

なんて、次も俺と一緒の仕事だから時間がないわけないんだけど曖昧にそう誤魔化した




風「ごめ、カバン楽屋に持ってって…」

勝「あぁはい。分かりました」

移動車に乗って次のスタジオに着くと、また俺にカバンを預けてトイレに行った


たぶんお腹の調子が悪いんだと思う
風磨くん、お腹あんまり強くないし


別に隠さずに言ってくれればいいんだけど、隠したい気持ちもなんとなく分かる

風磨くんが隠してるうちは、気づいてないふりをしようって決めていた




勝「あ、おかえりなさい」

風「ん…、カバンありがとね」

勝「あぁ…うん」

結局、15分くらい遅れて楽屋に入ってきた風磨くん


いや、カバンは別にいいんだけどさ…


風「ちょっと、寝るわ…」

勝「うん、分かった」

顔色、悪すぎない…？

これ、雑誌撮影無事に終わるかな…

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