シェアハウス物語15

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N.K.side

健「うわ、結構熱高いな…」

風「ん…」

熱を測ると、38.5℃。思ったよりも高くてびっくり。よくこの熱で飲みに行こうと思ったな…


風「風呂、入りたい…」

健「え！？ダメに決まってるでしょ！！
明日の朝、熱が下がってたらね」

風「ん…」

意外と元気ではあるんだけどね(笑)
眠そうだから危ないし、そもそも熱が高いし風呂なんて言語道断！可哀想だけど、こればかりは仕方ない。



健「寝てな。俺も今日はここで寝るから。
何かあったら起こしていいからな」

風「ん…、おやすみ、」

健「おやすみ」

菊池が眠ったのを確認してそっと部屋を出て。
風呂とか色々済ませて部屋に戻ってきたら、ぐっすり眠っていた。

ちゃんと眠れてるなら、明日にはある程度よくなるかな。



.



「はぁ、はぁ、っ、うぅ、」

健「んぅ…」

苦しそうな声が聞こえて、ふと目が覚める。

あれ、ここ俺の部屋じゃない。なんで…？
あぁそっか。夜、菊池が熱出して心配だったから菊池の部屋で寝たんだ…

…っ、菊池！！



風「はぁ、はぁ、っ、」

健「菊池、菊池。大丈夫？頭痛いのか」

風「い、ったい、っ、」

うつ伏せの状態で蹲っている菊池は、両手で頭を抱え込んで苦しそうにしていた。かなり頭痛がしんどいみたい。



風「あー、っ、痛い、っ、」

健「辛いな…」

こんなに辛そうなのに、何にもしてあげられる事がなくて歯痒い。気休め程度に背中をさすってあげて、声をかけることしかできない。
てか、背中熱いな…。熱上がっちゃったか…


しばらく背中をさすっていると、いきなり背中が大きく波打った。


健「菊池？大丈夫？」

風「げぇ、っ、」


あ、やばい！！


風「う"っっ、げぇぇ、っ、おぇっ」

健「よしよし、気持ち悪いな…。大丈夫だからな。ゆっくりね」

危なかった…ギリギリセーフ…

俺が事前に準備しておいた洗面器を差し出したのと、菊池が勢いよく吐き戻したのはほとんど同時だった。

いらないかな、と思いつつ念のために準備したんだけど…
よかったよ、準備しておいて



風「げぇぇ、っ、おぇっ、」

健「辛いな…。」

吐き気が落ち着いたら、痛み止め飲ませてとりあえず様子みよう。明日の朝も良くならなかったら、病院行った方がいいよな…。

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