シェアハウス物語15

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N.K.side

温かい飲み物を飲んで、体が温まったみたい

少しずつ、聡ちゃんの震えが落ち着いてきた


健「聡ちゃん、カイロとか持ってる？
体を冷やさないようにした方がいいよ」

聡「カイロ、持ってない。
こんなに寒いと思わなかったもん…」

…いやいや、長野の雪山だよ？
寒いに決まってるじゃん(笑)

全く、聡ちゃんはおっちょこちょいだなー



健「これあげるから。背中に貼っておきな」

今さっきまで自分が貼ろうとしていたカイロを
聡ちゃんに渡した


聡「え、でもけんてぃーの無くなっちゃうよ？」

健「あー…大丈夫！まだ予備持ってるから！」

ちょっと嘘をついてしまった
本当は予備なんて持っていない

俺が持っているのは、聡ちゃんに渡したあのカイロだけ



聡「ありがと、けんてぃー！」

でも、聡ちゃんが元気でいてくれるなら
俺の体なんてもうどうでもいいかなと思っていた



.



風「おっ！勝利、いいペース！」

マリ「勝利頑張れー！」

午後の撮影は、スキーでタイムトライアル

なかなかの接戦でみんなのテンションが上がる



健「…っ、」

そのテンションとは裏腹に、
俺の体調は悪くなっていく一方

マズいな…
ちょっと、やばい


寒くて寒くて仕方がないのに、
頭はぐらぐらと煮えたがぎっているように熱い


体の中は熱くて、でも外は寒い

温度調節がうまくいかなくて、
もう熱いのか寒いのかさえよく分からなくて

なんとか、笑顔をつくることで精一杯




風「中島さん、いかがでしたか？」

健「いやー…、スキー、難しい！！
結局みんなに負けちゃったなぁ」

それでも、体調不良の体を無理矢理奮い立たせて
なんとかロケを最後までやり切ることができた

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