シェアハウス物語15

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N.K.side

結局、吐き気が落ち着いて
トイレから出られたのは30分後だった

しんどい…
胃が、気持ち悪い…


聡「けんてぃー、これ飲める？
ちょっと風磨くん見てくるね。ごめんね」

聡ちゃんは俺に経口補水液を渡して
バタバタと二階へ上がっていった


あー…気持ち悪い、お腹痛い

でも頑張って飲まなきゃ脱水おこしちゃうよな…



健「はぁ…」

ゆっくり、ゆっくり
恐る恐る経口補水液を飲みながら考える

菊池も同じ状態って…絶対ヤバい
何かにあたったのかな


その「何か」にはちょっと心当たりがあって

昨日、ロケ終わりに食べた生牡蠣


あたったとしたら、あれだよなぁ…
絶対、あの生牡蠣だ…



ぎゅるるる…

健「…っ…！」

考え事してたら、急にお腹が…

両手でお腹抑えて情けない体制でトイレに駆け込むと
案の定ひどく下していた



ギュルギュル…

ぎゅるるる…


健「はぁ、はぁ、っ、」

うぅぅ…お腹、痛い…

ぎゅーっと内臓を鷲掴みにされたような痛みに
冷や汗が止まらない
もう無理、辛い、なんとかして…

ふらふらとしながら何とかリビングへ


健「はぁ、っ、」

聡「けんてぃー大丈夫…？辛いね…」

健「ん？大丈夫、だよ…。」

菊池も俺もこんな状態で
看病できるのは聡ちゃんだけ

聡ちゃんに無理させてしまいそうで、ほんとに申し訳ない
聡ちゃんまで体壊さないといいけど…


…っ、

健「ゔっっ、っ、」

聡「けんてぃー大丈夫！？」

健「ごめっっ…」

さっきお腹が落ち着いたと思ったら、今度は吐き気

バタバタとまたトイレに駆け込んだ



.



ジャー

健「はぁ、はぁ、っ、」

何回目かもう分からないトイレから出て
リビングに戻った

家に帰ってきてからずっと、トイレとリビングの往復

お腹の痛みと吐き気が止まらない



健「はぁ、っ、」

なんか、頭ぼーっとする…

俺、熱あるのか…？
ぐわんぐわんと頭が揺れる


経口補水液、ちゃんと、飲まなきゃ…

でも、また吐き気が来そう…




健「…っ、おぇっ、」

あぁ…まただ…っ…



健「っっ！！ゲェェッ！おぇぇっ、」

あー…なんか、ほんとに、ヤバいかも…

頭がぼーっとする…



健「はぁ、はぁ、はぁ、」

もう体制を保つ力すらなくて、
トイレの壁にそのままもたれた


辛い、

ほんとに辛い…




聡「けんてぃー？

…けんてぃー！！大丈夫！？」

健「はぁっっ、っ、」


もう、生牡蠣なんか絶対食べない…

朦朧とする意識の中で、そんなことを考えていた

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