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Ki side(4) ページ7
時間も時間なのですぐにご飯の用意をする。
本当なら料理を2人で作りたかったが遅めの時間ということでお互いに出来合いのものを買ってきて分け合ってご飯にすると約束していた。
久しぶりだからといつもより気持ち良さげなものを用意した。
あっちも考えていたことは同じようでいつもよりちょっぴり豪華なものを持ってきていた。
こんな些細過ぎる一致でも嬉しくて彼をより好きになってしまう。
普通にそれぞれが箸で取って食べればいいものも、あーんと口まで運べば美味しそうに、そして可愛く食べてくれて愛おしさが止まらなくなる。
俺といる時はこんなに可愛いんだとたまにマウントを取りたくなってしまうが表の関係上取れないのが歯がゆくて仕方がない。
だから黄色と紫の二人の距離感がちょっぴり羨ましかったりする。
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか彼の手によって口にご飯を運ばれる。
寂しいなって思う度にこうして寂しさを埋めてくれる。
二人で話しながら食べて、気付けば料理はなくなり時間もかなり経っていた。
協力してゴミをまとめて、自分が席を立ちキッチンのゴミ箱に捨てにいく。藤ヶ谷はお風呂に入りに行った。
お風呂から出てきたのを見計らってソファーに向かう。
いつも通り彼の隣に座るように見せ掛けるが座らずに彼の両肩に両手を伸ばす。
そして驚いている彼を押し倒す。
｢もう我慢できない。俺に任せて…？｣
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作者名：りん | 作成日時：2022年5月16日 1時
