欲張りだから (ページ3)

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Ki side(2) ページ3

仕事を終え自宅のソファーに寝転がる。

スマホで時間を確認すると約束の時間まであと1時間程だ。

いつもなら気力がわかず後回しにしがちなシャワーだが、今日はいつもと違い楽しみがあるので足取りが軽い。

藤ヶ谷を待っていつも通り一緒に入るのもアリだが今日は1人先に入る。

どんな感じにで迎えようかな、どう襲っちゃおうかなと昨日から何回も考えていることを考えながらシャワーを浴びる。

いつもより念入りに洗ったり、ケアをしたので上がって時間を確認すると思ったより時間が過ぎてしまっていた。

急いで髪を乾かし歯も磨いて、早く来て、とワクワクして堪らない子供のような気持ちで彼を家で待つ。

彼と過ごすために生きている自分にとって、今日に限らずインターホンが押される瞬間は毎回楽しみで仕方がない。

早く、いつか、一緒に住めたらなと思いを馳せてみる。

いつもならあっという間に過ぎる時間が途方もなく長く感じ苦しんでいる身に待ち望んでいた音が届いた。

1個目のオートロックを解除し、少しするとまたインターホンが鳴った。

幸せオーラを纏い部屋の中にも関わらず全力で駆けて出迎える。