雪のように、儚い君を。~2~

なんとなく ページ6

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阿「で、俺の話聞いてもらったし次はAの話聞くよ？」

「ん？私の話？」


あれから海辺の車の中で2人で色んな話をした。

阿部くんが珍しく自分の悩んでることとか、Snow Manとしての今後の活動の話とか、色々話してくれて。
久しぶりに2人で、お仕事の話したかも。


その後ふいに、私にこんなこと言う阿部くん。
なんだろ、私なんか変な所あったかな？


阿「翔太からね、ちょっと聞いちゃった。Aが気にしてないかって、翔太がやけにソワソワしててさ」

「あー…こないだのね。聞いたんだ阿部くん」

阿「Aは大丈夫？」


大丈夫といえば大丈夫だけど。
気にしてないわけではなかった。


「気にはしてた、かな…。私ね、この仕事選んで良かったって思ってるんよね。難しいことも、悩むことも、傷つくこともあるけど、それでもジャニーズ入って、Snow Manとしてデビュー出来て良かったって本当に思ってる。」

阿「うん」

「だから今まで、自分の恋愛についてなんて、考えたこともなくって。私、メンバーみんな大好きなんだよね。誰かを特別扱いなんて出来ないなって思うの。だから、翔太の気持ちを聞いた時、なんにも嫌じゃなくて、むしろ嬉しいのに、何にも答えられなくって。」

阿「…涙。出るくらい苦しんでるんだね。」

「え…？あ、ほんとだ…。」


泣くつもりなんてなかったのに、気がついたら泣いてた。


「翔太を傷つけたかな…。」

阿「そんなことないよ。」

「皆を傷つけちゃうのかな。」

阿「俺はね、自分の気持ちを大切にしたらいいと思ってるんだよね。俺も含めて全員が。それがどう着地するかなんて、この先進んでみないと分かんないから。

翔太は振られたわけじゃないじゃん。自分の気持ちを今も大切に持ってると思うよ。」


そっか、翔太のこの先の気持ちだってどう移り変わるかわからないし、それは私も同じだよね。


「…私ね。恋愛したらダメだって思って生きてきたの。」

阿「それは違うと思うなぁ。」


阿部くんの手が、私の背中をさすりはじめた。
きっと私が泣いてるから。
優しいあったかい手に、心が解れる。

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