雪のように、儚い君を。~2~

していい？ ページ39

ドラマが終わって、メンバーからのLINEに返事をしつつ、隣の翔太の様子をチラチラ見てるんだけど。


…まだハグしかしてないぞ？？
とツッコミたくなるレベルで、なんかショック受けてるみたい。笑


「しょーた？息してくれる？」

渡「…っはぁ。はー。忘れてた息止めてた」

「なんでよw死ぬよ？w」

渡「…ねぇ、あったじゃん。甘いシーン」

「そりゃ、恋愛ドラマだからねぇ…」

渡「やっぱ俺がやりたかった〜」


また、みっちーの役を自分がやりたかったって駄々を捏ね始める。


「私は翔太相手に甘いシーンなんて、無理だよー」

渡「なんでだよ、大丈夫だって。」

「本気で照れちゃうじゃん、そんなの放送されたら恥ずかしくてたまらないよ…」


前から何度も言ってるのに。
翔太とか、メンバーとできないのは、したくないんじゃなくて、恥ずかしいから。
ほんとにキュンとしちゃったり、照れちゃったりしてら、演技の顔じゃないものが放送されるのが恥ずかしすぎるから。

翔太を含め、メンバーには、言葉ではいい表すことができない感情が湧いてきちゃうから。



渡「お前さぁ、、そんな可愛い顔して言うのやめてくれない？」

「え？」


気がついたら、翔太がさっきよりも近くにいた。


渡「まだ、キスシーン撮ってない？」

「…う、うん。まだ…」

渡「…メンバーに、されたことある？…キス。」

「ね、ねぇ。翔太、近いよ、」

渡「キス。された事ある？」



どんどん翔太の距離が近くなる。



渡「ねぇ。答えて。」


「…口は、ない。」


渡「じゃあ、俺が一番最初にしていい？」


「ちょ。ちょっと待って、待って待って。」


渡「やだ？」


「またそういう顔して聞くでしょ？それ、やだって言わせない顔じゃん。」


渡「だって、やだって言われたくないし。」

「…酔ってるだけでしょ？」

渡「酔ってないよ1缶だけだから。」

「しょーたお酒弱いじゃん、覚えてないってきっと」


渡「覚えてるに決まってるじゃん。忘れたくないし。てかさ？」


「な、なに」



．




渡「さっきから、ダメって言わないし、逃げないし、俺が握ってる手だって振りほどかないし。


…逃げなきゃ、俺ちゃんと襲えるよ？」

．

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