雪のように、儚い君を。~2~

いつもどおり ページ21

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朝からまたみんなで京セラドームへ向かう。
阿部くんとの距離感をどうしたらいいのか分からないまま、ドギマギしてしまう。

そんな私とは裏腹に、ビックリするくらいいつも通りの阿部くん。逆に目が合ってもすぐ逸らされるし、いつもより話しかけられる数も少ない気がする…。

だけど、不自然にならない程度にはいつも通り話しかけられるから、誰も阿部くんを不審には思わない。


…なんで？？
そんな阿部くんの態度に、更にドギマギしてしまう。

そして、まんまと阿部くんの掌の上で転がされているような気がして、焦る。


多分、昨日の夜阿部くんは、本当に私から告白の返事が欲しかったわけじゃない気がする。
今までとの違いって、阿部くんが私に好意を持っているということを私が知ってしまっただけ。それ以上でもそれ以下でもない。

…ということは？
阿部くんは、私に意識させたかっただけ…。
こうやってドギマギして、他のメンバーよりも阿部くんに意識がむくようにしたってことなのかも…。


「恐るべし…」

目「ん？何が恐るべし？笑」

「え？あ、ううん。なんでもない」

目「…なんか、いつもと違くない？」


こういう時感の鋭いめめは困るーーっ！
私が明らかに動揺しているのがバレている。
そして、なんか勘づいたら全部聞いてくるからめめは…。

必死に誤魔化したけど、確実に疑われている。。


ライブ自体は大きなミスなく、みんな怪我なく、京セラドーム3日間を無事に終えた。


ライブが終わり、みんなでケータリングを食べて久しぶりにビールで乾杯する。


深渡宮阿「かんぱーい」

「かんぱーい」

宮「珍しいね、Aがビール飲むの。」

「久しぶりだ〜ライブ終わりに皆と飲むビールが、いちばん美味いっ」

宮「あははっ可愛いこと言うねぇ。」


舘くんにポンポンっと頭を撫でられる。
お酒好きな舘くん、飲んでる時はやっぱり楽しそうで、ニコニコニコニコしてるから、こっちまでニコニコしてしまう。


渡「なにニコニコし合ってんのお前ら」

「んー？楽しいじゃんね〜？」

宮「ね〜？」

渡「きもいきもい笑」

「え？？翔太も楽しいじゃんね〜？」

渡「わかったわかった、楽しいよ。やめろその顔」


お酒激弱な翔太は、もう耳まで赤い。
私の方がお酒は強い。


阿部くんとふっかさんは、2人で京セラ公演を振り返りながら飲んでる。演出見直すのかな。


深「ねぇA」

「はい〜」

深「今日また阿部ちゃんとこ集合ね」



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