帰宅 ページ29
目黒side
送られてきた位置情報通りの場所に車を走らせる。
一応帽子を深めに被ってメガネをして出てきたけど、普通の友達と飲んでるのかな。
目黒｢…もしもし？ついたよ？どこいるの。｣
A｢ん、お店出るね〜。｣
目黒｢車、分かるでしょ？これる？｣
A｢多分わかる〜。｣
既に眠そうなフワフワした声で返事をするのが可愛い。
そのまま、友達の女の子と一緒にお店から出てきて、俺の車の所まできた。
友達の子は、ほんとに俺が迎えに来たことに驚愕してたけど、騒いだりせずAを引き渡してくれた。
すげー謝られた(笑)いい友達だなぁ。よかったね。
その子にお礼を言って、また車を走らせる。
A｢めめ、ありがと。｣
目黒｢ん。起きてたの。｣
運転しながら、片手でわしゃわしゃAの頭を撫でると、｢なーにー！｣とふにゃふにゃ笑いながら怒ってる。
A｢なーんか、酔っ払うとめめに会いたくなるんだよね〜。｣
目黒｢なにそれ〜(笑)なんで俺？(笑)｣
俺の気も知らないでさ。ほんとこの子は…。
ズキっと胸が痛むような、嬉しいような、不思議な気持ちになった。
A｢めめは、酔っ払ったダメな私でもさ？優しく甘やかしてくれるじゃんね？怒らないし。｣
目黒｢怒らないけど、明日歌舞伎なんだから、飲みすぎちゃダメでしょ？｣
A｢大丈夫だよ〜。ちゃんと出来るから。やればできる子だから私。｣
目黒｢さて涼風さん？家着きますよ〜｣
束の間の2人きりのドライブも、すぐに終わってしまった。
俺の家に連れて帰ろうかと思ったけど、さすがに他のメンバーに明日殺されそうだったからやめといた。
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作者名：まる子。 | 作成日時：2023年3月25日 1時
