雪のように、儚い君を。 (ページ19)

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Hikaru I．ページ19

岩本side

岩本「なーに難しい顔してんの」

A「あ、ひかるくん。んーちょっとね、ここの振りが上手くいかなくって。何回やってもしっくりこないというか…」

いっつも1人で難しい顔して練習してるんだよな。
俺のこと頼ってくれたらいいのに、って思うけどAが周りを頼るのが苦手なこともわかってる。

女だから、そんなしょーもないことでずっと正しく評価して貰えなかったり、酷い言葉を投げつけられてきたAだから、周りに自然と壁を作ってしまう。

メンバーにはもうほとんど壁を作らずに、素直なAでいてくれるようになったけど、1人で頑張りすぎる所はなかなか変わらない。

岩本「一生懸命やってくれんのはめっちゃ嬉しいよ。俺の考えた振りだし。ありがとう。」

A「ひかるくんの振り付け好きなんだ〜。どんな振りでもちゃんとやるけど、ひかるの振り付けってなると俄然頑張りたくなるよ。」

岩本「なにそれ、めっちゃ嬉しいんだけど。笑」

A「いつもありがとね。私がひとりでやってるの見たら、ひかるくんはいっつも来てくれる。なんかちょっと、ひかるくんのこと待ってる自分がいるもん。笑」

なにそれ、可愛すぎるんだけど。
はー、ほんと俺の気も知らずにそんなことさらっと…。

岩本「待ってるなら呼べばいいじゃん。もっと頼ってよ俺の事。」

A「ふふ。うん！ありがとね。今度からひかるくんのことちゃんと呼ぶ。付き合ってよ？？」

岩本「当たり前じゃん。Aから頼って貰えたら、俺なんでもやるよ？ほら、じゃあやるよ今から！」

A「やっさし〜！！笑はーい！お願いします！」

俺らのこと、いや俺の事。もっと呼んでよ。
すぐ駆けつけるよ。
大事だから。なんかあったら、俺が1番に飛んできたいよ。

こんなこと、言ったら困った顔するんだろうなぁ。