miraclesound〜奇跡を奏でる〜

不幸 ページ10

「夜の海って私好きだな〜」

夕食を食べ終わった私たちは溜まり場の海岸にいた。

桑「A食いすぎ、デブかよ」

「桑田にだけは言われたくない」

私はあの後、パフェとハンバーグを食べた。
モデルさんとかは食べても太らないような体質なんだろうけど、私は食べたらその分太る人だ。

明日からは少しだけ控えよう。

木「最近太ったんだ僕」

蓮が小さい声でつぶやいた。

高「どこがだしー！」

蓮はどちらかというと細いほうだし、背も高い。
モデルさんになったて不思議じゃない。

サックスしてた時はすごく似合ってた。

「それ以上痩せたらどーすんの！」

骨だけになるよ。

木「Aにだけは言われたくない」


何を言ってるんだ。

？「へっぽこバンドのみなさん、お揃いで」

え。
なんで。

木「陣内…」

陣内先輩。
裕人の手の傷を作った人だ。

陣「よぉ、青島」

裕人に話しかける陣内先輩。
裕人の拳を見ると、ギュッと力が入っていた。

青「なんのようですか」

裕人の目はさっきの優しさを失っていた。
陣内先輩を睨みつけるように。

陣「あ、この女まだいたのか」

陣内先輩が私を見て言う。
私は裕人と同じように陣内先輩を睨みつけた。

木「Aは関係ないでしょ」

蓮が放った言葉。
何故か私の胸を締め付けた。

陣内先輩に会うとか。
今日は不幸だ。

陣内先輩→←幸せ

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