図書室のジョンハンさん (ページ12)

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「失礼します…」

わざわざ図書室に入る時挨拶なんかしなくていいのに、ジョンハンさんがいたら大変だからちゃんと挨拶をしておく

あ、なんだいないじゃん

今日は昼休憩半分の時間を教室で過ごしたからてっきりジョンハンさんもういると思ってたんだけど

今日は来ない日なのかな？

ラッキー！なんて思ってると

.

JH『図書委員だっけ？』

うわ！！！びっくりした！！

図書室をよく見回すとちょうど私の位置から見えなかった長机に寝転がっていた

長机に寝転がったままのジョンハンさんと目が合ってわかりやすくビクッとしてしまう

「あ、はい！図書委員です！…ごめんなさい！」

自然と謝ってしまった自分がチキンで呆れてしまう

ちょっと経って彼はふははっと笑うと

JH『別に謝らなくてもいいのに』

って起き上がって私の方に歩いてきた

JH『先生に怒られたんでしょ？』

元はと言えばこの人に真面目に委員会してる人なんか居ないって言われたからなんだけどな

「はい…みんな真面目にしてなかったんじゃないんですか？」

JH『あぁ、あれ嘘。いや？嘘ではないか』

「去年の図書委員はどうしてたんです？」

JH『俺だから』

「ん？」

JH『去年の図書委員俺なの』

ああなるほど

「それで図書室を独り占めしてたと、」

JH『そゆこと～』って言うと近くの椅子に座って机の上にあった本を弄っている

JH『Aって名前だよね。同じクラスなのびびった～』

ははは、私もまんまお返しします

「あ、あの図書委員替わりましょうか？」

JH『いやいい。あの先生面倒臭いから』

「でも私がここに来たら…」

JH『この前俺が邪魔者扱いしたから？』

「そうです、」

JH『じゃああれは無かったことにして、』

はぁ？私がここに来てすごい傷ついたことを無かったことに？

JH『それにちょうど聞きたいことあったし』

「聞きたいこと？」

そう言うと本を見ていた彼の視線は私にうつった

.

.

JH『あの日襲われそうになってたのおまえ？』