70話 ページ22
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少しの間私達は無言で抱き合っていた。
なんだか気恥ずかしくて中々話しかける勇気がでない。
カラスの鳴き声、遠くを走っている車の音。そんな音だけが響いていた。
「A」
「ん？」
「俺のこと好きになってくれてありがとう」
「そんなの私のセリフだよ」
ようやく赤葦君にうずめていた顔を上げ、名残惜しくも体を離した。
まだ赤葦君に包まれているような温かさが残っていて心地がいい。
「じゃあ、帰ろっか」
「そうだね」
赤葦君から差し出された手を迷わずとり、ギュッと強く握る。すると赤葦君も握り返してくれる。
私、ほんとに赤葦君と付き合ったんだ……
「ねぇ赤葦君。１つだけ聞きたいことがあるんだけどいい？」
「うん、いいよ」
「赤葦君が、私のこと好きだっていう噂は本当だったの？」
いつだったかな、6組の前を通りかかった時に噂が嘘だって話を聞いた。
その時は本当にショックで、なに私ひとりで舞い上がってたんだろうって思ってな、懐かしい。
「あー、その噂は嘘だよ。いや、現にAのこと好きになってるから嘘ではないんだけど……」
「やっぱりそうだよね。全く話したこともないのにそんな話が流れててビックリしてたんだ」
「そりゃそうだよね。あの時の噂は俺の友達の話なんだ。それを1部しか聞いてない誰かが俺がAのこと好きだって勘違いして流れた噂っぽいんだよね」
あの赤葦くんに好きな人がいるかもってなったらそりゃ広めたくもなるよね……
まぁ間違いだったみたいだけど
「なるほどなるほど」
「けど、Aのことずっと笑顔が可愛い人だなって思ってた。1年生の頃から」
「え！？ほんと！？」
「嘘つかないよ」
「疑ってるわけじゃないの。でも、信じられないってゆうか」
「今思えば一目惚れだったのかなって思う」
「一目惚れ……」
「複雑そうな顔。眉間にシワよってるよ」
ツン、と空いている方の手でおでこをつつかれる。
私、そんな顔にでてたかな？
「……うーん、嬉しいよ？嬉しいんだけど」
「あ、安心して。別に顔だけでAを好きになったわけじゃないよ。さっきも言ったけどさ、優しいとことか素直なとこ」
「恥ずかしいから言わなくていい！！」
「そう？」
赤葦君はケラケラと楽しそうに笑っている。
私は照れた顔を見られたくなくて地面をただ見つめていた。
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もちもちアイスクリーム(プロフ) - 天才ですね…マジで面白くてやばかったです！！これからも頑張って下さい！！！ (4月27日 13時) (
レス) @page28 id: aa5605d5a8 (このIDを非表示/違反報告)
メル(プロフ) - 尊すぎて完結まで一気読みしました。好きです。 (3月6日 23時) (レス) @page28 id: 0286e7ca09 (このIDを非表示/違反報告)
えと(プロフ) - 天才です、、、、、、読みながらめちゃくちゃ泣きました、、これからも頑張って下さい！ (2月20日 5時) (レス) @page28 id: ee7dad60ab (このIDを非表示/違反報告)
うらミ - ホントに！ホントに面白かったです！私、つい見てたら「創造神じゃん……」と独り言を言っていました(笑)これからも応援しています！頑張ってください！ (2022年1月23日 20時) (レス) @page28 id: ca3ffcc902 (このIDを非表示/違反報告)
kiki - とっても面白かったです。 これからも頑張って下さい (2021年12月21日 15時) (レス) id: 6665e0c5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやのん(=^ェ^=)
| 作成日時：2020年11月20日 0時
