ニセモノ ページ28
相澤先生がいち早く倒れているロックロックの方へ駆け寄る。
その間に、もう一人のロックロックは私と出久の方へ歩み寄ってきた。
ロック「緑谷、文郷。そっちは大丈夫か」
緑谷「はい！早く治崎の…」
出久が一歩前へ踏み出し、ロックロックへ近づく。
私は目の前のロックロック……いや、“ロックロックのニセモノ”が腕を振りかぶる動作に入ったと同時に出久の前へ割り込み、目を見開いている出久を左腕で背後に押す。
右腕は前に突き出し、攻撃に備える。
奥で相澤先生の目が赤く光るのが見えた。
個性を発動したんだ。
目の前のロックロックは既にロックロックの姿を失い始めていた。
今、いるのは紛れもなく。
緑谷「トガヒミコ！！？」
心底恍惚の表情を浮かべながら迫ってくるトガちゃんだった。
トガ「トガ！そうだよトガです！覚えててくれた！！わあぁまた会えるなんて嬉しい！！嬉しいなァ出久くん！！」
嬉しそうに顔を歪めるトガちゃんは、次に私をその大きな瞳にうつす。
トガ「Aちゃんも！二人セットで会えるだなんて…！！」
ガクン、と彼女の身体が揺れる。
トガ「嬉しいなァ！！」
そのまま相澤先生の捕縛帯に絡め取られ、私たちからは離れていく。
相澤「ここまでだ
チラリと怠そうに相澤先生に視線を向けた彼女の顔は、不満で満ちていた。
ピンと張っている捕縛帯を手で押し、その勢いで大きく上へ身体が持ち上がる。
そのまま先生の頭上を通り過ぎる中、素早い動きで彼の肩をナイフで刺した。
『先生！！！』
体勢を立て直しながら走り出す。
が、既に捕縛帯から抜け出したトガちゃんは、再び動き出したコンクリートの壁の向こうへ消えていった。
姿が見えなくなる直前、頬を染めながら、こちらを見つめて嬉しそうに笑っていた。
相澤「連合と八斎會……完全に協力体制だな。一旦開いて策を変えたのは連合を入れる為か」
肩を抑える相澤先生。
残念ながら私では治すことはできない。
『っあ、出久…！大丈夫だった！？さっき思いっきり腕で押しちゃって…！』
咄嗟のことだったので力加減をミスってしまったかもしれない。
緑谷「僕は大丈夫だよ…Aちゃんの方こそ、トガヒミコに何かされたりは……」
『……ううん、されてない』
トガちゃん。
やっぱり連合と八斎會、手を組んでたか。
……今こんなこと言うのもなんだけど、トガちゃん相変わらず可愛かったな…。
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れん - とてもこのお話が好きです！これからも続きを楽しみに待っています(*´∇｀*) (12月19日 19時) (
レス) @page31 id: 3df412bb1a (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - いきなりすみません🙇出来たら全員のキャラに愛されたいです！（恋愛的に）あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2023年1月16日 16時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
ほほえみ(プロフ) - ザイさん» コメントありがとうございます！なんか太宰さんが一番絡ませやすいんですよね……それはそうと太宰治はイケメン、この世の真理ですよね… (2022年9月21日 22時) (レス) id: 3fcb2fb2e7 (このIDを非表示/違反報告)
ほほえみ(プロフ) - 奥山乃愛さん» コメントありがとうございます！サーめちゃくちゃかっこいいですよね……(噛み締め) (2022年9月21日 22時) (レス) id: 3fcb2fb2e7 (このIDを非表示/違反報告)
ザイ(プロフ) - 太宰さん…………イケメンすぎて私の心臓が吹っ飛びそう………。 (2022年9月19日 23時) (レス) @page9 id: 699f0917a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほほえみ | 作成日時：2020年11月5日 23時
