真実なのに嘘とか言われたらどうしようもないよね ページ11
「そうだなぁ。そろそろ皆にも言わなきゃと思ってたんだ」
御幸「え?何が」
「俺がチームを抜けた理由」
別に聞く側からすれば、そう重い話じゃない。
でも簡単に片付けられたくないんだ。
「話してもいいよ。けど、1つ条件がある。」
沢村「え?ちょ、条件って」
奥村「...」
「俺の気持ちを理解して欲しい。どう思うかはお前らの勝手だ、でも俺は今ここにいる。
自分の意思でここへ戻ってきた。」
反対する前に、これだけは知っていて欲しいんだ。
親は俺が野球をすることに猛反対した。でもマウンドに立てば、誰も俺を止められない。
だから奪わないで欲しかった。もう、俺の自由を邪魔されたくなかった。
だから今、少しだけコイツらに話すとしよう。
「まぁ簡潔に言えば、病気だ」
御幸「は!?」
「生まれつき持ってて、持病ってやつなんだけど。それが悪化したんだ」
由井「入院してたんですか?」
「あぁ。生まれた時からな。体が弱くて、俺」
沢村「でも小学の時から野球やってたって」
うわぁ。出たよ沢村のスキル、
“嫌なとこ着いてくる光線!”←
「ほんの少しの間な。試合も手で数えられる程度しか出たことない。
大会期間中以外はずっと病院生活、そのせいで周りは俺を特別扱いした」
もともと俺はピッチャーじゃなくて外野だったんだよな〜。
外野は交代する奴が多かったし、変わりはいくらでもいた。
その気遣いが1番辛かったっけ。
「今はこんくらいかな。ちなみにこの事は監督達しか知らない。
何か聞きたいことある??」
降谷「あの」
降谷君か、意外だな。
てかちゃんと聞いてたかコイツ。
降谷「今は大丈夫なんですか?」
「大丈夫ない。非常に大丈夫じゃない」
由井「じゃあなんで!?」
「最初に言ったろ、俺の気持ちを理解して欲しいって。俺は野球が好きだ。だから戻ってきた」
春市「…どんな病気なんですか」
やっぱそこだよな。
生まれた時から患う病気って。
「このまま野球を続ければ、“余命宣告”される病気だ」
「「「「!?!!」」」」
「本当は今すぐ病院で治療しなければいけないんだけど、それはそれで嫌だし、ね」
そういえば病名なんだっけ。
めっちゃ長い名前だった気がする。
えーと、心性ナンチャラカンチャラ。
「ほんとなんだっけ、病名」
沢村「まさか忘れたんですか!?」
御幸「実は嘘なんじゃ...」
「いやいやそれは無いから!?」
誰が好きでこんな嘘つくんだよ。
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uka8502(プロフ) - そうですか........。 (2020年3月15日 13時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 終わりにしちゃいますか?しつこくてすいませんがやっぱり面白いです!待ってます更新! (2020年2月20日 0時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - はい!!楽しみに待ってます!! (2019年11月10日 18時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
N.K(プロフ) - ありがとうございます!!更新不定期ですが、ちょくちょく進めるのでこれからも見てってください! (2019年11月10日 18時) (レス) id: c08585e31b (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 面白いです。続編絶対作ってください! (2019年11月5日 19時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:N.K | 作成日時:2019年8月10日 1時