悪いが君たち、私は洋酒は好かないんだ［名探偵コナン］ (ページ31)

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思わぬ再会part5 ページ31

エレーナside

宮野エレーナ

ちょっと前までは産婦人科で勉強していた

今ではここ、宮野医院で医師をしている

家族構成は夫と娘一人

それと血の繋がった姉一人

姉は結婚してお義兄さんと息子さん二人の四人暮らし

そしてハーフ

それが私

私を形作るほとんど全てのこと

これが無ければ

私はダメ

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明美が子供を二人連れてきた

特に変哲もない

普通の平々凡々な日のことだった

最初に目についたのは私と同じハーフの男の子

金髪で青い目で褐色の

小さな男の子

男の子は若干だが筋肉が付いている

このぐらいの男の子がこれだけの筋肉を持っているのは珍しい

痣や切り傷があるから…喧嘩で自然に付いたもの？

いや、この付き方は意図的に、つまり筋肉トレーニングなどの偏った運動をしたみたいだ

ハーフだからといじめられて負けないように頑張ったとかかな…

…私と似ている

そしてもう一人の女の子

男の子の方に気を取られていた

だから見ていなかった

存在に気づかなかった訳じゃない

気にする必要が無いと判断した

『…宮野チャン？』

私は怯んだ

普通の女の子の

明美と同じくらいの女の子の

ただの疑問の声に

今までにないほどに

ただ顔には出していない

引きつりそうな頬を抑え

いつもの何を考えているのか分からないと言われるあの顔をキープして

考える

考えて

考えた

エ「［ちゃん］付けされるほど若く無いんだけど…」

その結果出てきた言葉がそれだ

天才などと謳われてきた私だけど

女の子の声に怯んだ

何故？

観察した

さながらカブトムシを見る子供のような気分だった

もっとも、この女の子をカブトムシなどと例えるのは違う

背骨の無い無脊椎(むせきつい)動物と比べるなんて大間違いも甚だしい

骨の通る

骨の太い

そんな雰囲気の女の子なんだから

そこらの脊椎動物の倍は太いし、何なら背骨が二本通っていると思える

例えの話

性格の話だけども

話を聞けば違和感は確信へと変わる

いえ

違和感が、間違いなく純粋な違和感

見間違えの無いような違和感だと言う確信だけど

大人顔負けの立ち振る舞い

流暢な敬語

それらに反した

ごく平凡な顔立ち

目立つような見た目じゃない

その見た目で

なんでここまでの、圧倒的な雰囲気と違和感を引き出せるのか

いつかその答えを知ることが出来るのだろうか