悪いが君たち、私は洋酒は好かないんだ［名探偵コナン］

思わぬ再会 ページ27

Aside





『ゼロ！大丈夫かイ！』

零「うん、ヘーキ！」



ほら、と体を広げて見せるゼロ



ちなみに今日はヒロはいない



ゼロと二人きりである


二人きり…


…



止めろ私、如何(いかが)わしいことを考えるんじゃない


お稚児趣味を拗ねらせるな


我慢がまんガマン…




零「A？」

『ん？』

零「青い血の涙を流してるけど大丈夫？」

『大丈夫ダヨ、いつも通りさ』


いつも通りだ


…決して毎日のようにゼロとヒロで如何わしい妄想をしているわけではない





『怪我、どうしようかネ…』

零「大丈夫だよこのくらい！へっちゃらだもん！」


チャーラーヘッチャラー



『イヤ、サイ○人じゃあるまいし放っておくと炎症がおきたりするし…』



かと言ってアテがあるかと言われたら無い




？「それなら任せて！」



突然の第三者の声に私とゼロは驚いた



この公園は小さくて遊具が少ないからあまり人が来ない



はぐれ者のゼロと私にとっては人が来ない公園は絶好の遊び場だ



来るモンなんだなー



零「…誰だよお前…」



突っぱねるように言うゼロ



ヒロと私しか遊ばなく、他の人から罵詈雑言を言われているゼロは初対面の人には強く当たる


当たってしまう



皮肉なモンだ



つい最近「友達…もっと欲しいな…」と言っていたゼロが周りの環境のせいでこうなってしまうとは…


ゼロにはもっと、打ち解ける人間が必要ダ



軟派者でも喧嘩っ早くても厳しくたってもいい



お互いを高めあえ、一緒にいるだけで楽しめる仲間が、コイツには必要ダ



…旅でもするようになったらコイツの友達探しにでも行くカ？



さすがにお節介すぎるカ



勝手につくるダロ



デモ、コレは好機(チャンス)ダ！



この女の子を友達にしたい！



可愛い女の子を目の前にして引き下がる…


そんなの、男が廃(すた)るじゃないカ！


今は女だが！



『アァ、悪いネ。この子は人見知りデネ。
私の名はAダ。江戸川A。
こちらが零クン。降谷零ダヨ』

明「Aちゃん！零くん！わかった！
私は宮野明美！よろしくね！」

『こちらこそ宜しくナ！』


ガシリと熱く、キツくお互いの手を握った



ウム。ふんわりとして小さくて愛らしい手だ



『綺麗な手ダネェ、大事にしなよ？』



両手で明美チャンの手をギュッと包み込む


と明美チャンはブワッと顔を赤くした

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