悪いが君たち、私は洋酒は好かないんだ［名探偵コナン］

唾棄すべき金と青part2 ページ11

降谷零side



『えーと…確かココに…』



ちょっと待ってと言われてからしばらくしたら女の子はリュックから何かを取り出した


降「…エプロン？」

『と、飲み物ネ。水分補給は大事だヨ。肝に銘じときなネ』

降「あ、うん！」


あれ？何をしていたんだっけ？


『ングッングッ…プハァー！！よし！サァ、かかってきナ！！！』

「えっ…あぁ喧嘩のことか！！」


ほらぁ、アイツらも目的を忘れてたよ！！

なにこの子？空気を壊すぷろふぇっしょなるなの！？

…言いにくいな

覚えたばっかりだからなぁ

練習しよ

ぷろふぇっしょなる、ぷろふぇっしょなる、ぷれふぇっ…むぅ、噛んだ


『えっ？けんかぁ？なに言ってるの？』

「「「え？」」」

『虐めだろウ？？』



「はぁっ！？違うし！喧嘩だよ！！」

「そうだよ！俺たちいじめなんてしないし！」

『虐めダロウ、どう考えても。
いいかイ？喧嘩っちゅうんはナ、一対一の両方がやるモノで、虐めは多対一の片方が一方的にやるものだよ。君たちのコレはソレダ』



コレと言うところで僕の方を指差した女の子

…僕［コレ］じゃないんだけど…



「このっ！！人が嫌がることは言っちゃいけないんだぞ！！」

『ふ、どの口が言うんだカ…まぁ、嫌な事を言ったようなら謝るよ。すまなかったネ』



アイツが凄く怒っているのにあの子は凄く大人しい

なんか…あれだけ僕の事を殴ってた奴が怖かったのに今じゃ馬鹿みたいだ

アイツが凄く馬鹿みたいに思えてきた

というか可哀想になってきた

アレだけ言っているのに泣かないあの子にイライラしているみたい



「だいたい！アイツが化け物なのがいけないんだ！」

「そうだ！金色の髪の毛に青い目！おまけに茶色い肌！！化け物だよ！！」

降「っ…！！」


…やっぱりコイツらは酷い奴だ！！

大嫌いだ！コイツらも！この髪も！目も！肌も！

全部っ！！



『え？こんなに綺麗なのニ？』


降「えっ？」



キョトンと

さも当然のように


あの子はそう言った



降「キレイって…こんなっ！アイツらが僕をさんざん苦しめた理由がキレイな物だなんて！！
そんな勝手な事言うなよ！」


『コレは私の価値観だヨ？何を言っても。良いと思うがネ』



私の価値観


その言葉に心臓がどっくんと大きく動いた気がした



『君が化け物だっていうレッテルはあの坊やのくもり眼鏡で見た価値観だ。
君は…君自身は、自分の事を［化け物］だと思うのかい？』


…僕は…

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