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徹とはじめ君に会いに行く。
宮城に帰ったら必ずしようと決めていた。
どこに行ったら2人に会えるのだろう。
考えた結果、
「やっぱり、2人なら練習してるだろうな」
私は、青葉城西高校の体育館へと向かった。
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春休みだからだろうか
学校に人はほとんどおらず
やっと見つけた生徒らしき人に
バレー部の練習場所を聞く。
新入生に見えたのか、怪しまれはしなかった。
体育館の前について深呼吸をする。
そして、扉を開けた。
徹は思った通り
私を見つけるやいなや全力で駆け寄ってくる。
及「え、A?!本物?!」
「偽物とかあるの?」
そんな会話をしつつ
ふと、はじめ君の方を見る。
なんで、動かないんだろう。
「やっぱり、怒ってるのかなぁ」
及「ん?なに?」
徹にも聞こえない声でつぶやく。
すると、はじめ君が大きな足音を立てて
こっちへやってきた。
私の目の前で止まり、こっちを見下ろす。
(背、伸びたんだな)
そんなことを考えていると
はじめ君が大きく息を吸うのがわかった。
_____怒られる
今までなんの連絡もしなかったのだから当然だ。
私は反射的に目を閉じた。
しかし、次の瞬間感じたものは
はじめ君の匂いと体温。
そして、
岩「A…会いたかった」
彼の消え入りそうな声だった。
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作者名:にゃご吉 | 作成日時:2017年10月5日 1時